子どもの自主性を養う方法とは?

「子どもの自主性」の本当の意味を、親は勘違いしている!

2016.09.03 SAT


“ウチの子、自主性がなくて困るわ~”そう嘆く親御さんの声をよく耳にします。しかし、教育評論家の親野智可等先生によると、“多くの親御さんたちは自主性の本当の意味を勘違いしている”と話します。では、本当の意味での“自主性のある子”とは?


●親が願う「自主性のある子」は、親がやってほしいことを自動的にやってくれる子
「お子さんの自主性についてのお悩みは、親御さんから寄せられる典型的な悩みのひとつですね。しかし、多くの親御さんが思っている“自主性のある子”というのは、勉強を自分からやり、片づけも自分からして、お手伝いも進んでして…つまり、いちいち親に言われなくても、こういった生活習慣的なことがどんどんできる、やってくれる、そういう子と考えているのです」(親野先生 以下同)

えっ、そうではないの? と、ハッとさせられた親御さんも多いのでは?

「それは自主性のある子ではありません。それは、親たちがやらせたいことを自動的にやってくれる便利な育てやすい子。つまり、親が望むことを自動的にやる子にしたいということに過ぎません。もちろん、生活習慣的なことができるにこしたことはありません。でも、今の時点でできないことがあっても、さほど心配する必要はありません。なぜなら、それらは本人がその気にさえなれば一瞬でできてしまうことばかりだからです」

本当の意味での自主性というのは、まったく別物だという。


●「自主性のある子」とは、自己実現力がある子
「“自主性”や“自立”というのは、自分がやりたいことを自分でみつけて、自分でどんどんやっていける力 “自己実現力”のことなのです。つまり、自主性のある子というのは、親がやらせたいことをやる子ではなく、自分のやりたいことをやる、親にとっては扱いにくい子と言っていいでしょう」

大人にとって扱いにくく都合が悪い。だから、親御さんは叱り、そんなわが子に悩んでしまう。しかし、そういう子こそが大人になって力強く生き抜いていけるという。

「子どもの頃から“それはやめて、これをやりなさい!”と、言われ続けてきた子は、大人になって“何がやりたいの? 自分でやりたいことを見つけなさい”といわれても、急にはできないんですよ。なぜなら、それがその人の生き方そのものだからなのです」

社会の大人のなかにも、生活習慣的なことはキチンとできていても、特に自分でやりたいことはないという本当の意味での自主性がない人は大勢いるという。

「大事なのは、お子さんをどういう大人にしたいか? ということです。大人がやらせたいことをやる子では、大人になってからお子さんが困るわけです。自己実現能力がある人は、仕事でもプライベートでも自分でやりたいことを見つけてどんどんやっていきます。そういう人は自己肯定感も高いので、“これをやりたい、自分ならできるはずだ”と、勝手にスイッチを入れ、勝手にがんばっていきます。自分で決めた目標や夢だからこそ頑張れます。何より自分自身が幸せですよね。そうすると、それまで苦手で親がいくら叱ってもできなかった生活習慣的なことも、モチベーションがあるのでだんだんできるようになることが多いのです」

これからの世の中は、上司に言われたことを効率よくこなす“指示待ち人間”ではなく、どんどんやりたいことを自分で見つけ、提案し、責任をもってやる自主性のある人がますます求められていくという。では、わが子の自主性を育むためにはどうしたらいいのだろうか?

「子どもがやりたがること、興味をもったことを尊重し、応援することです。人に迷惑がかからないこと、危険でないことであれば、とことん応援して世界を広げてやってください。それが自己実現能力を育むことにつながるのです。人は自分の人生を自分で展開するために生まれてきたのです。どうか“自主性”の本当の意味を理解し、お子さんのやる気の芽を摘むことのないようにしてくださいね!」

わが子が親の思い通りにいかないことは、むしろ生きるエネルギーがみなぎっているからこそ。ぜひ、お子さんのやる気スイッチを見逃さないで応援してあげましょう!
(構成・文/横田裕美子)


記事提供/ママの知りたいが集まる『mamatenna(ママテナ)』

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト