こんな弊害も?子どものアザコン

【子どものアザコン】必要以上に他人の視線を気にする息子

2017.03.02 THU


外を歩く時も、必要以上に他人の目を気にしすぎる、他人の笑い声に敏感に反応する…など、「この子はちょっと、人の目を意識しすぎるところがあるのでは?」そう心配になったことはないだろうか。ひょっとすると、その子はアザコン(※アザーコンプレックス=他人の目、評価を気にしすぎた行動をしてしまう)の可能性があるかもしれない。そこでここでは、息子のアザコンを心配する小学生ママに取材。『こころの相談室  メンタルケアフォレスト』を営む、心理カウンセラーの森公美子先生からアドバイスをもらった。

●電車やバスで、周囲の視線を気にする息子
「長男・Bは現在小学6年生。下に6つ年下の弟・Cがいますが、Bは神経質な性格で、Cは陽気でお気楽な性格。同じ遺伝子とは思えないくらい真逆な性格です。昨年くらいからでしょうか、私と一緒に歩くことを極端に嫌がるようになって、家族でどこかへ出かける時も、Bだけ先に自転車で出かけ、駅のホームで家族で待ち合せるようになりました。どうやら地元のお友だちに、家族と歩く姿を見られるのが嫌な様子。これくらいであれば“思春期にありがちなこと”で済まされますが、電車やバスのなかでも、常に神経を尖らせて周囲の視線を気にしているのです。特に同じ歳くらいの子や女子中高生の集団がいると、必要以上にその子たちの視線を気にしているのがよくわかります」(Aさん。以下同)

元々Aさん自身も、必要以上に身なりを気にするようなところがあり、「この服で保護者会に行ったら派手すぎないか、ママ友からどう思われるのか」などと思い悩み、学校の行事に出かける洋服選びだけで、1時間以上かかってしまうことがあるという。

「子どもが生まれてからは、少しだけ“誰も見てないからいいか…”とあきらめることもできるようになり、これでもだいぶ楽になりましたが、他者からよく思われたいという気持ちは相変わらず。そのために、一時は持ち慣れないブランドのバッグやアクセサリーを衝動買いしてしまうこともありました。ある日仲良しの職場の先輩に“Aさんはマジメだから…。人は誰からも好かれるなんてできないのよ。ありのままのAさんを好きになってくれる人が何人かいれば、それでいいじゃない?”と言われたことがあって、“そうか…別に着飾らなくていいんだ”と思ったら、気持ち的にもずいぶん楽になりました」


●世間体を気にする親と子のアザコンは深く関与する
思い返すと、初めて生まれたBくんの育児の時も、”他人から、ステキないいママだと思われたい…”という願望が強く働いたという。

「子どもに似合わない高い服を着せたり、自分が正しい育児を行っているという姿勢をアピールしたくて、必要以上にBをきつく叱ってみたり…。時には、“ほら、ダメな子だと思われちゃうわよ”なんて、親としては絶対にいけない言葉を使ったりしたこともありました。私の育て方のせいで、Bはどこかアザコン気味なのかもしれません」

明るく優秀なBくんは、学校では先生に頼りにされる存在なのだそう。だがその一方で、外出先では、他人のヒソヒソ話や笑い声にもとても敏感な一面も見受けられるという。

「大人たちの反応におどおどしたかと思えば、小さい子の前では、わざとゲーム機やスマホを取り出してアピールして、気を引くような一面も。“誰もBのことをそんなにジロジロ見ていないから、あまり気にしない方がいいよ”と何度か注意してしまったこともありますが、はたしてこれは逆効果だったのでしょうか。育てた私の責任でもありますが、このままでいいのか…親としては今後どんな育児を心がければいいのか、不安になります」

この実録を踏まえた上で、森久美子先生からアドバイスをもらった。

「他者を必要以上に気にしない子どもに育てるためには、親がどれぐらい子どもの個性を認め、受け容れる ことを大切にしてきたか=子どもの肯定感を養うことと大きく関係すると思います。このケースのように、親が世間体を気にする傾向が強い、あるいは子どもの存在そのものを否定するような態度や言動(例えば親同士のケンカが絶えない、子どもの話をきちんと聞かない、子どもの主体性を大切にしない)も、自己肯定感を養うことの大きな妨げになるので、もしもママ自身に当てはまるところがあれば、今後は改めていかれることをおすすめします」(森氏)

きちんとした自己肯定感が育まれれば、子どもは必要以上に他者の目が気にならなくなる。今回のアザコンのみならず、子どもの自己肯定感の成長は、人格形成上、大きな影響を及ぼす。困難を乗り越える力や相手に対する主張力も、この自己肯定感と大きく関与することを、今一度再確認しておきたい。

(取材・文/吉富慶子)




記事提供/ママの知りたいが集まる『mamatenna(ママテナ)』

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