米国版・風が吹くと桶屋が儲かる

街の治安回復のための“割れ窓理論”を知っているか?

2005.01.06 THU

「割れ窓理論」を聞いたことがあるだろうか? 犯罪大国(?)の米国で提唱・実践されている治安回復のための理論。「割れた窓ガラスをそのままにしておくと、やがて秩序・治安を悪化させ、街全体の荒廃・崩壊を招く」という理論だ。一枚の窓ガラスが割れている→またガラスが割られる→窓以外も破壊される→そこへ誰かがゴミを捨てる→さらにゴミが捨てられて汚れていく→住民意識が低いことを知り、不逞の輩が集まってくる→犯罪が増える→住民が逃げ出す→街が崩壊…、という具合らしい。いささか、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な感じがするけど、これがけっこう当たっているらしく、ニューヨーク市では割れた窓ガラスを放置しないことで一定の効果を上げているそうだ。

窓ガラスだけでなく、ゴミの不法投棄や壁の落書きなんかでも同じこと。つまり、そうした小さな秩序の乱れを見逃さないことが、安全に対する住民の意識を変え、安心して暮らせるいい街に変えていくのだという。

さて、日本ではどうだろう。東京の窃盗の多さは、ニューヨークに比べて際だっている。増え続ける空き巣被害などを背景に、ついには街全体が警備会社と契約し、セキュリティを高める街もでてきている。新築マンションの広告でも「24時間誰かがいる」管理(有人管理)を売り物にしているものが増えてきた。「自分の生命、財産、家族は、自分で守る」のが当たり前の時代になってきたのだ。

警視庁が平成8年に発表している逮捕された空き巣のアンケート(そんなものがあったんだ!)によると、「近所の人に見られたり、声をかけられたりしたので、犯行をあきらめた」が、約63%にも上っているから、自分の安全は自分ひとりよりも街ぐるみで守った方が効果があるということだろう。こまめな清掃やご近所づきあいが、その第一歩となるのだ。

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