東京の風景を、今一度見つめてみよう

不世出の建築家・丹下健三を追悼する旅に出るのはいかが?

2005.04.21 THU

六本木ヒルズで「都市の模型展」というエキシビジョンが行われている。ニューヨーク、上海、東京。以上3都市の精密な1000分の1スケールの模型を展示。実際の建物や道路が細かく再現されていて、自分が生活している場所の、知っているビルやお店を見つけてはプチ感心。

それにしても東京はいろいろな建築がある。超高層ビルからユニーク集合住宅まで。エリアの顔になっている建物も多い。そこで一人の大建築家の訃報を思い出した。

丹下健三、逝く。3月22日、心不全のためこの世を去った建築家・丹下健三の造形力は、世界に通じるものだった。その名は知らなくても手がけた作品を挙げれば、彼がいかに偉大だったかがわかる。東京だけでも現在のフジテレビ本社ビル、東京カテドラル聖マリア大聖堂、草月会館、赤坂プリンスホテル。サラリーマンの街・新橋駅周辺にも、一際目立つオブジェのような静岡新聞・静岡放送東京支社。東京都庁にいたっては、現在の新庁舎と旧庁舎の両方を設計しているから驚きだ。

なかでも丹下の最高傑作として名高いのが、国立屋内総合競技場。通称・代々木体育館である。第一、第二の2つの体育館が描く曲線のシルエットは、東京で生きている人にはなじみ深い。建築構造と形態が美しく結合した姿は唯一無二。現在でも世界から見学に来る建築家が絶えない。建築そのもの以外でも、大阪万博のマスタープランや欧州、中東の都市計画にたずさわるなど、その活動は多種多彩。海外も含め数え切れないほどの勲章、建築賞も受賞。東大教授という教育者の一面も持ち、彼のもとからは槇文彦や黒川紀章、磯崎新といった有名建築家が巣立っていった。

丹下健三の業績は遙か未来まで語り継がれるであろう。ラッキーなのは、われわれは、その作品に直にふれられることだ。GWも近いことだし、歴史に残る大建築家が残した素晴らしい作品を、あらためて訪ねてみてはいかが?

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