地方発宇宙ビジネスが熱い

高知の夢?「宇宙酒計画」ソユーズでいよいよ打ち上げ!

2005.09.16 FRI

「地球は青かった」のフレーズで知られる、世界初の宇宙飛行士ガガーリンが飛び立った、バイコヌール宇宙基地(カザフスタン共和国)は、モスクワの南東に位置する。この由緒ある場所から、近々、日本の“ある特産物”がロシアのソユーズロケットに乗って、宇宙へと出発する。

その特産物とは、酒の醸造に使う酵母。高知県では、宇宙に打ち上げた酵母を使って日本酒をつくろうという計画を進行中で、10月1日、打ち上げの時を迎える。宇宙には1週間ほど滞在予定だ。打ち上げ費用は、現時点で約1200万円。小さい酵母にしては破格だ。酒造組合19社をはじめ、産学官が参加する高知県宇宙利用促進研究会(通称「てんくろうの会」)が調達する。てんくろう(天喰郎)とは、土佐弁で「おおぼら吹き」のこと。ほらを吹くようなビッグな夢をという願いが込められている。

実際に乗せるのは、フリーズ・ドライの酵母5~6種。もちろん、すべてが高知県産のものだ。宇宙を旅して地球に持ち帰った後に培養して、プロジェクトに参加する酒造メーカーに分配。2006年春には、統一ブランド「土佐宇宙酒」として売り出す予定だ。

最近、東大阪の「まいど1号」打ち上げ計画をはじめ、地方の中小企業を中心にした宇宙利用の機運が高まっている。高知県の場合は、最近ブームの焼酎に押され気味だった日本酒の認知度アップにつなげられたらということで、このプランが採用された。

「高度な技術ではなく、すでにある特産物を生かそうという、アイデア勝負ですね。宇宙で偶然においしくなってくれれば、というのもひとつの夢ですが、土佐の地酒はもともとおいしいですし、味は変わってほしくないというのが本音です。むしろ宇宙に行くということで、PR効果に対する期待が大きいですね」(てんくろうの会)

打ち上げに成功したら、まずは土佐のお酒で祝杯をあげるという。

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