世界のHIV感染者が、4000万人を突破

忘れかけてたけど、日本のエイズ問題は今どうなってる?

2006.01.05 THU

国連エイズ合同計画と世界保健機関は、世界のエイズウイルス(HIV)感染者が、今年初めて4000万人を突破したと発表した。世界規模での感染増加は落ち着いてきているものの、東アジアや東欧、中央アジアでは増加傾向にあるようだ。

さて、それでは日本の現状はどうなのだろう。80年代中頃から90年代にかけて、日本でも大きく取りあげられたエイズ問題だが 、昨今は一時ほど話題にのぼらなくなっていた。そんななか、公共広告機構が発表した「エイズ予防キャンペーン」CMに、思わず動揺した方も多いだろう。その内容は、「カレシの元カノの元カレを、知っていますか。」と、エイズは決して他人事の問題ではないことを身近に感じさせる秀逸なもの。じつは、先進諸国では新規のエイズ患者数は減少傾向にあるのだが、日本では増加傾向にあるという。

「日本では、感染者の絶対数そのものは少ないのですが、広がりをみせているのは確かです。HIVは潜伏期間の長いことが特徴で、人によっては10数年ものあいだ発症しない例もあります。自覚症状がないまま感染源ともなりうるので、検査を促すCMを作成しました」とエイズ予防財団の永井氏は語る。実際に04年、新たに報告されたHIV感染者とエイズ患者は1165人で、過去最高を記録。さらに30代以下の者が感染者の約3分の2を占めているとの指摘もあり、本気で他人事ではない問題なのだ 。保健所でのHIV検査は無料・匿名なので、早めの検査をおすすめしたい。

最後に、あらためてエイズ予防についての基礎知識を復習しておこう。感染経路は、性的接触による感染、血液感染(注射針の共用など)、母子感染の3つ。汗や涙、唾液等では、感染の危険性はまずない。空気感染や虫などを介した感染もない。最も気をつけなければならないのは、コンドーム無しの性的接触である。エイズワクチンは、まだ開発されていない。エイズ問題は、いまだそこにある危機なのである。

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