生命保険はボクらを守ってくれるの?

第11回 生命保険ってどこで買うのがいいの?

2009.06.22 MON

生命保険はボクらを守ってくれるの?

相談したいなら対面販売 じっくり選びたいならダイレクト販売



いつの間にか銀行の窓口やネットでも買えるようになった生命保険。気がつけば、生命保険は保険会社の営業担当から買うだけではなく、さまざまな方法で買うことができるようになっている。では、どこで買うのが正解なのか? 『生命保険の「罠」』(講談社+α新書)などの著者で、生保業界の事情に詳しい後田亨さんに聞いてみた。

「生命保険を買う場合、今は6つの販売チャネルがありますが、大別すれば、対面販売とダイレクト販売のどちらかになります。どちらの販売チャネルも一長一短ですが、いろいろ質問しながら買いたい人は対面販売、自分のペースでじっくり商品を選びたい人はダイレクト販売がオススメですね」

なるほど。6つの販売チャネルについて、もう少し詳しく教えてください。

「6つある販売チャネルのうち、いまでも大きなシェアを持っているのは、(1)営業担当による対面販売です。保険に関する高度な知識と広い視野を持つライフプランナーによる保険の販売もここに含まれます。次に、数はそれほど多くありませんが、(2)一社専属代理店。これは1995年の保険の自由化で、損保会社も子会社を通して生保を販売できるようになったため、その損保子会社の代理店をやっているケースが多いですね。そして、各社のさまざまな商品を扱う、保険ショップなどの(3)乗合代理店。また2007年12月からは、(4)銀行や証券会社の窓口でも生命保険の販売が解禁になりました。これら4つが実際に人と会って保険を買う、対面販売の窓口になります」
これまでの生命保険は営業担当による販売が主流だったが、「保険の自由化」によりさまざまな保険会社の商品が扱える乗合代理店も注目されつつある
後田さんによると4つの対面販売は、自社の保険商品のみを扱うものと、各社の保険商品を自由に扱うことができるものの2つのタイプに分けられるとのこと。生保会社の営業担当は当然ながら自社の商品しか販売できないし、一社専業代理店も代理店契約を結んでいる親会社の保険しか扱えない。一方、最近繁華街での出店が目立ってきた乗合代理店と、銀行や証券会社の窓口では、さまざまな保険商品を横並びで揃えている。

「保険契約をするなら○○生保!と、すでに保険会社を絞りこんでいる人は、その会社の営業担当か、その会社専属の代理店から買うのがいいでしょうね。商品についてより深く知ることができるし、親身になって相談に乗ってくれるはずです。どこの会社にするか、まだ決めていない人は、乗合代理店や銀行などの窓口で、各社の保険を比較してみるのがいいでしょう。いまは会社ごとに、特色ある保険商品づくりに力を入れていますから」

なるほど。ところで、もう一方のダイレクト販売にはどんなものがあるんですか?

「ダイレクト販売とは、営業担当や窓口の人を介さず、保険会社から商品を直接購入できる販売チャネルのことです。具体的には、(5)通信販売と(6)ネット販売があります」

どちらもあまり違いがないように思えるんですが、両者の違いって何なのでしょうか。

「通信販売は、保険会社に電話で直接資料を請求して、郵送で契約に至るもの。一方のネット販売は、ネット上で契約まで結ぶことができます。さらに細かく分けると、乗合代理店がサイトを運営していて、問い合わせに応じて対面販売も並行して行っているケースもあります。いずれにしても、基本的に対人関係のしがらみや煩わしさがなく、好きな時間に自分のペースで商品が買えます。さらに、通販やネット専用商品では、人件費や手数料を低く抑えることができるので、同じ契約条件なら対面販売より保険料がかなり安くなる点が魅力です」

さまざまな販売チャネルで生命保険が買えるようになったからこそ、購入時に大切にするポイントをきちんと整理しておく必要がありそうです。

保険の情報収集に販売チャネルをフル活用



生保の営業担当、一社専属代理店、乗合代理店、銀行・証券窓口の4つの対面販売と、通信販売、ネット販売の2つのダイレクト販売というように販売チャネルが一気に拡大した生命保険。ただし、わが国では依然として生保の営業担当から保険を買う人が多く、生保の新規契約のうち6割以上を生保の営業担当が獲得しているらしい。

「とはいえ、最近は消費者の意識が少しずつ変わってきているみたいですけどね…」。そう語るのは、『生命保険の「罠」』(講談社+α新書)の著者である後田亨さん。

「かつては、保険は生保の営業担当から買うのが当たり前でした。ただ、景気の低迷や外資系生保が盛んにテレビCMを打つようになったことなども影響していると思うのですが、営業担当者に勧められる保険以外に、もっと自分に合った選択肢もあるのでは?と感じる人が増えているんです。考えてみれば、ごく自然なことですよね。現在、繁華街にある保険ショップ(乗合代理店)が人気を集めていますが、消費者は保険に対してもセカンドオピニオンを求めるようになってきているわけです」

つまり、最終的には生保の営業担当から商品を買うにしても、乗合代理店などを活用して保険に対する情報収集を積極的に行っている人が少しずつ増えているらしい。たとえば、乗合代理店や銀行・証券の窓口で保険の話を聞いて、そこで疑問に思ったことを、生保の営業担当に改めてぶつけてみるとか、複数の販売チャネルを駆使して自分に合った保険を選ぶようになってきているのだ。
これらのチャネルを駆使して、営業に相談しながら代理店に客観的な意見をもらうなどの組み合わせでより詳細な情報を入手するのもいい
「そういう意味では、ネットは情報収集のための強力なツールになりますね。これまで、生保の営業などに“おまかせ”で保険を買っていたのも、考えてみれば、消費者の入手できる情報量が圧倒的に少なかったから。情報がなければ、誰かの言葉を信じて保険を買うしかありません。しかし、いまや誰もがネットを自由に使える時代になりました。専門用語についての解説も読めるし、多少真偽を見極める目は必要なものの、各社の保険を比較しているサイトもあります」

ということは、ネットで事前に情報収集しておいて、対面販売でプロに相談しながら保険を買うのもアリですね。

「もちろんです。また、その逆もあっていいはずです。対面で話を聞いた後、その意見が正しいかどうか、ネットで確かめてみるとか。それに通販やネットのダイレクト販売でも、プロに相談できますから。どちらもコールセンター機能が充実していて、ネット生保にアクセスした場合は、担当者がリアルタイムで質問メールを受け付けています」

販売チャネルの多様化は、保険の情報収集にも役立てることができるんですね。勉強になりました。 生命保険を契約する場合、大きく分けて対面販売とダイレクト販売の2つのチャネルがあることがわかりました。対面販売は保険のプロにさまざまなことを相談できるメリットがあり、一方、ダイレクト販売は自分のペースで保険を選べることが魅力なようです。

とはいえ、どちらの場合でも事前の情報収集には時間をかけたいところ。「保険の自由化」で拡大した販売チャネルを情報収集にもうまく活用して、自分に合った生命保険を探し出したいと思います。

何かと難しい保険選びですが、読者の皆さんが悩んだことを教えてください。よろしくお願いします。

取材協力:後田亨氏

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