都心に“自分の城”を持ちたい!

第6回 住宅ローンの仕組みを知りたい!

2009.09.07 MON

都心に“自分の城”を持ちたい!

マンション購入で必要な住宅ローンの基本を知りたい



家を買うには数千万円ものお金が必要ですが…そんな大金、普通は一気に払えません。そこで、ほとんどの人が住宅ローンを利用するわけです。

でも、当然ながら家なんて買ったことのないボクは、住宅ローンのことなんてよくわからない…。そこで、ファイナンシャルプランナーの中村芳子さんに、住宅ローンの基礎知識をご教示いただきました。

「銀行などの金融機関や住宅金融支援機構から融資を受け、利息をつけて返済していくというのはご存じのとおり。住宅ローンの特徴としては、自動車ローンなど一般のローンよりも返済期間が長く、金利が比較的低いことが挙げられますね」

自動車購入よりはるかに高額なお金を借りるのに、住宅ローンの金利が低いのは意外な気がしますが、それは不動産を「担保にする」からだそうです。

「もしも、ローンが払えなくなった場合、お金の貸主である金融機関は担保の不動産を処分することができます。金融機関は、その家を競売にかけて売ることで損害をこうむらずに済むのです。また、ほとんどの住宅ローンは、借主が団体信用保険(団信)と呼ばれる生命保険に加入します。借主が死亡した場合、保険会社からローン残高と同額の死亡保険金が金融機関に支払われます」

ローンと同時に保険に加入することで、金利を低く設定できるんですね。

「ローン審査もきっちり行うことで貸し倒れのリスクを減らす、というのもその背景にあります。たとえば、キャッシングは住宅ローンより金利が高いですよね? 誰でも簡単に借りられる分、“焦げつき”が多いので、高い金利を設定することでリスクヘッジをしているのです」

信用や担保があるからお金を貸してくれるし、金利も安い、というわけか…。でも、住宅ローンって何十年もかかって返済するんですよね。その間、金利はずっと一定なのでしょうか?

「それは住宅ローンの種類によりますね。住宅ローンの金利は、大きく分けて固定金利と変動金利があります。固定金利はその名のとおり、ずっと同じ金利で返済していくタイプ。変動金利は、市場の動向によって金利が上がったり下がったりするタイプです。固定金利の場合でも、全期間固定金利と、当初の一定期間だけ金利が一定という2つのタイプがあります。前者は、もちろん返済終了までずっと金利が変わりません。後者はたとえば『5年固定型』のように最初の5年は固定金利で、5年後にもう一度どうするかを選びます」

借りる側としては、返済が少ない方がいいわけですが…ズバリ固定と変動、どっちがお得なんですか?

「今は変動金利型の方が金利は低いですが、あくまで“今は”です。金利は、市場の状況から各金融機関が決めるもの。今は金利水準が低く、将来金利が上がる余地があるため、変動金利型の金利を低くして借りやすくしています。でも、市況次第では変動金利が固定金利を上回ることがないとはいえません。とはいえ、景気の回復には時間がかかりそうなので、しばらくは変動金利型が借りやすいでしょう」

返済計画を立てやすい固定金利か、変動のリスクはあっても金利の低い変動金利か。これは、ライフプランをよく考えて選びたいところです。でも、一番の問題は、そもそも自分がローンの審査に通るかだったりして…。
いくら豪華なマンションに住んでいても、飲みや趣味のお金を削るのは辛い…。何事もバランスが大事ってわけですね。
「サラリーマンや公務員は、勤続3年以上である程度の収入があればほとんど問題ありません。ただし、転職直後の場合は年収が多くても審査に通らない場合があります。家を買う予定なら、転職前にした方がいいかもしれませんね。借りられる人が気をつけたいのは “いくら借りられるか?”ではなく、“かなり借りられちゃう”こと。年収の40%をローン返済に充てていたら、日常生活に影響してきますよね」

なるほど。せっかくマンションを買ったのに、住宅ローンで生活苦に陥るのは本末転倒かも。き、気をつけなくっちゃ…。

年収500万円だったとしたら、いくらの住宅ローンが組める?



「自分の“城”を持つ」ためには、一般的に住宅ローンの利用が欠かせません。でも、実際、どれぐらいのローンが組めるのでしょう? ファイナンシャルプランナーの中村芳子さんに試算していただきました。

「まず、生活に負担をかけずにローンを組むことを考えてくださいね。一般的な収入のサラリーマンであれば、返済額は“手取り年収”の25%以内に抑えるのが理想的です。30%を超えると、生活が苦しくなると思います。税込年収が500万円だったら、手取りを約85%とすると425万円。その25%ですから、年間106万円までなら、負担が少なく返済できます。月々にすると、およそ8.8万円ですね」

今の家賃に近い額です…(笑)。では、月々8.8万円前後だと、借りられる金額はいくらになるのでしょうか?

「2000万円のローンならば、返済期間25年で、月々の返済は約9.5万円。30年なら、約8.4万円。35年なら約7.7万円になります。これは借りている期間の金利を3%固定金利で計算した場合です」

長期でローンを組めば、月々の負担は軽くなる。でも、ここに利息が含まれていることを忘れてはいけません。

「月々の返済が少ないからといって、ローンを長く組むとトータルで返済する金額が多くなります。この条件の場合、総支払い額は25年だと2845万円ですが、35年だと3233万円になります。この差388万円は、すべて利息なのです」

10年で400万円もの差が! 金利ってバカにできませんね。

「今は金利が安いので、1%台の変動金利もありますが、それで目いっぱいのローンを組むと、あとで金利が上がって“こんなはずじゃなかった”なんていう危険性が高いので気をつけてください。1%の金利の差でも、トータルで見ると、100万円単位の差が出てくる場合があります。また、固定金利の場合、期間が長くなるほど、金利は高く設定されるのが普通です。借り入れ期間は短いほうが、金利負担は小さくてすむわけです」

短く借りる方がトータルでの返済額は少なくて済む。でも、長く借りて、月々の返済を抑えて組むのもひとつの手。どちらがいいのか、うーん悩みそうです…。
実際には年収500万円でも、3000万円以上のローンを組む人も多いとか。自分に合った返済を見極めるなら、一度ファイナンシャルプランナーに相談してみては?
「退職までに返済し終えるのが、ひとつの目安です。35歳で60歳定年なら25年。楽観的もだめ、悲観的もだめ、現実的になってください。要は“借りすぎないこと”です。ボーナスは景気に左右されますから、減ったときのことを考えるとボーナス払いは少なめ、またはゼロが安全です。それからマンションの場合、ローン返済にプラスして修繕積立金と管理費、車があれば駐車場代がかかることも頭に入れておいてくださいね。もちろん、頭金をしっかり貯めておくのは必須です!」

住宅ローン、管理費、頭金 etc. やはり、自分の城を持つには“先立つもの”が必要です。でも、ボーナス払いを抜いて年収の25%を計算したら、ボクの場合は…。自分の“城”を持つ夢を実現させるには、もっとがんばらなきゃ! 住宅ローン返済に占める利息の割合が、
こんなにも高いとは驚きました。
長いローンが組めるのは若いうちの特権とはいえ、
ちょっと考えちゃいますよね。

でも、月々の返済を少なくしないと生活できないしなあ…。
そのあたりのバランスが家を買うキモになってきそうですね。

次回以降は、そのバランスを見極められるよう、
調査していきたいと思います!

当連載では、みなさまからの住宅購入に関する
素朴な疑問を募集しております。
下記の投稿欄からぜひお便りください。お待ちしています!

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