フセイン死刑執行。それ以外によくわからないけど…

イラクの内紛がさらに激化!いったいなぜ? その影響は?

2007.01.15 MON

イラクのサダム・フセイン元大統領の死刑が、昨年12月30日に執行された。だが、イラク問題はこれで解決したわけではない。06年におけるイラク駐屯の米兵の犠牲者はついに3000人に達し、テロや暴力によって1万6273人ものイラク人が命を落とした。いったい中東はいまどうなっているのか? 軍事評論家の江畑謙介氏に聞いてみた。

「11月8日には、対テロ組織強硬派のラムズフェルド国務長官の退任発表があり、アメリカはイラク政策の見直しを提言しました。しかし、いまアメリカ軍が撤退したら、国内情勢がさらに悪化する恐れがあります。フセイン政権はテロリストや武装勢力を軍事力で抑えてきましたが、現イラク政府に統治力はありません」

イラク国内のテロ活動は「勢力争い」から「宗教戦争」の域に発展しており、同じ国内のイスラム教でも「シーア派、スンニ派、クルド族で国を分割し、連邦制にしよう」との意見もあるという。

「イラク国内における和平の見通しはまったく立っていません。さらに、イラクの国内問題が周辺諸国にまで及んでくると、中東全域の問題に発展する恐れもあります」(江畑さん)

中間選挙(米議会の上院と下院の選挙)で敗れた共和党のブッシュ大統領は、年明け早々に新しいイラク政策の発表を迫られた。中東は石油の産油地帯だけに、世界経済に与える打撃も計り知れない。イラク問題は、決して対岸の火事ではないのだ。

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