会社員の7人に1人、約550万人が“対象”!

プロから学ぶ! 確定拠出年金の運用ポイント

2016.05.21 SAT

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確定拠出年金は肩肘を張らず、ゆるく投資の勉強ができる
写真:Taka / PIXTA(ピクスタ)
2001年10月にスタートした「確定拠出年金」は、年々導入する企業が増え、厚生労働省によると2016年2月末時点で、2万2574社、およそ548万3000人が加入している。その数は実に会社員のおよそ7人に1人にも及ぶのだ(ちなみに自営業者など個人で加入している人は25万3160人)。

厚生年金基金や確定給付年金など、ほかの企業年金との違いは、「個人で年金資産を運用する」ということ。たとえば月に1万円積み立てた場合は、年に12万円、10年で120万円の資産を「運用指図」して収益を増やしていく。仮に30年間積み立てたとして、元金360万円に対して利回り年1%で運用した場合の受取金額は約419万円、年5%で運用した場合は818万円となり、その差はかなり大きい。

確定拠出年金は「年金」なので、受け取れるのは60歳以降となるが、ここで、「なんだ、そういうことか」とページを閉じようとしたなら、ちょっと待ってほしい。この確定拠出年金、「投資のいろは」を学ぶにはうってつけの機会なのだ。

●確定拠出年金を運用すべき4つの理由



「確定拠出年金に加入している人で、しっかり収益を増やそうとして運用指図をしている人は少ないでしょうね。ほとんどの人が、加入時から放ったらかしにしていると思います。これはちょっともったないこと」と語るのは、投資教育会社I-Oウェルス・アドバイザーズの岡本和久さん。いったいどういうことだろうか?

「確定拠出年金はメリットが大きいんです。まず、掛金の全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減されます。また運用収益も全額非課税。そして、転職をしたり、たとえ会社が破綻したとしても、積み立てたお金の時価は保全されます。さらに、投資商品としてみた場合、投資信託などと比べても運用コストが安いという特徴があります」(岡本さん・以下同)

なるほど、そこまで聞くと「しっかり運用指図しなきゃ損」って気になってきた。具体的にはどんな感じで進めれば?

●確定拠出年金、運用のポイント



「確定拠出年金で扱う金融商品は、『預貯金』や『公社債』といった元本確保型に近いものと、『投資信託』や『株式』といったリスク性資産の2つに分けられます。オススメは、年齢によって組み合わせを変えること。30~40代の若いうちは、株式8割、日本の公社債投信ファンドを中心とした債券2割の積極型で、50~60代は半々くらい、70歳以降は債券8割、株式2割の安定型がよいでしょう」

リスク性資産を買ううえで気をつけるべきことは? あと、ポートフォリオを組んだら、どのくらいのペースでチェックすればいいの?

「株式投資をする場合は、『日本株1:日本以外の先進国と新興国の株式9』くらいのバランスでインデックスファンドを、できるだけ全世界をうまくカバーできるように組みましょう。その方がリスクを減らし、よい投資を行えると思います。チェックするタイミングは年に3回、夏休み、冬休み、GWなど休みの日に行えば十分です」

以上のアドバイスをまとめると、次のとおりだ。

【岡本さんオススメの投資振り分け】


・30~40代…株式:債券=8:2
・50~60代…株式:債券=5:5
・70代~…株式:債券=2:8

【岡本さんによる投資ポイント】


・債券部分は日本の公社債投信ファンドを持つ
・株式部分は、日本株と外国株式インデックスファンドを組み合わせて持つ
・短期的な値動きは気にせず、ひたすら毎月定額を買い付ける積立投資をする
・ポートフォリオの見直しは年3回でOK

岡本さんによると、確定拠出年金は「給料天引きで投資している」ようなものだそう。これで勉強して、ある程度投資について学んだら、ほかの投資をはじめてみる、なんてこともいいかもしれない。
(島尻明典/verb)

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