お手軽! 自宅菜園入門/第2回

ベランダ栽培の野菜をおいしく育てるコツ

2011.06.03 FRI


ミニにんじん『ベビーキャロット』(左)は梅雨時期にも育てやすい野菜なのだとか。芽キャベツ『ファミリーセブン』(右)は茎に沿ってびっしりとなるおもしろい見た目。ビタミンCが豊富で、シチューなどにもよく利用される 画像提供/サカタのタネ
ベランダで気軽に始められるのが家庭菜園のいいところ。とはいえ、野菜を育てるのにもそれぞれ適した時期があるはず…。思い立ったらすぐにでもチャレンジしたいんですけど、やっぱり種まきの時期は重要? 種・苗・園芸用品の開発と販売を行う「サカタのタネ」広報宣伝課長で『ここまでできる!ベランダでコンテナ菜園』の著者である、淡野一郎さんに聞きました。

「野菜づくりにおいて温度は重要な条件のひとつです。種をまいてから芽が出るまでは発芽に適した地温の『発芽適温』を、芽が出た後は生育に適した気温の『生育適温』が維持できるように管理をすることが大切です。両方の適温と四季の温度変化を合わせることで、栽培も楽になり、旬の野菜を一番おいしく味わえるようになります。つまり、野菜の品目ごとの種まきに適した季節を知っておくことが大切なんです」

せっかく作るならおいしい野菜を作りたいし、そのためには種まきに適した季節を知ったうえで栽培することが大切なんですね。では、それぞれの季節に適した野菜は?

「種まきの時期によって、野菜は『春まき』『夏まき』『秋まき』『冬まき』に分類されます。春まき野菜は、おもにナス科やウリ科の野菜が中心です。トマトやキュウリが代表的ですね。夏まき野菜は、ブロッコリーやキャベツなどの葉菜類。秋まき野菜はホウレンソウやダイコン、冬まき野菜にはツケナ類と呼ばれるコマツナやアジミナがあります」

ふむふむ。ちなみに、一年中まける野菜の種とかもあるんですか?

「ベビーリーフはどの季節でも大丈夫ですよ。収穫も早く、種をまいてから食べられるようになるまで最短で20日ほどしかかからないので、初心者の方にも人気があります」

ベビーリーフとは、大きくなる前に早採りする葉菜類の総称。代表的なのはレタスや水菜で、サラダなどにして生でおいしくいただけるのが特徴です。淡野さんいわく、赤ちゃんサイズのベビー野菜や大きくならないミニ野菜は、鉢やプランターを使って栽培するベランダ菜園にもってこいだそう。

「ミニ野菜は、使う土の量も少なくて済み、ベビー野菜同様に早く収穫できるのでベランダ菜園向きなんです。野菜の種類も、芽キャベツやミニカボチャ、ミニチンゲンサイ、ミニにんじんなどいろいろありますよ。こうした小さいサイズの野菜は、丸ごと調理できて栄養価も高いのでおすすめです。とはいえ、ほとんどの野菜はベランダで作るのが十分可能なので、気になる野菜にはどんどんチャレンジしてみてください」

また、種まきをした場合、出芽後に成長に応じて「間引き」と呼ばれる作業をすることが大切なのだとか。

「間引きとは、発芽後に成長した苗の間隔を少しずつあけてあげることです。葉同士が重なると互いに陰となる場所を作ってしまうので、一方の葉は日が当たらず養分を作ることができません。また株ごとに成長に早晩があると生育に差ができてしまいます。そのため、初期の段階にピンセットなどで苗を抜き取って、成長のスピードをそろえるのがポイントです。そうしないと、どれかひとつだけに養分が集中して、収穫できる量が少なくなってしまいます。葉の色が周囲と異なったり、葉数の違う苗は間引きしておきましょう。おいしく収穫するコツは、生育をそろえることです」

なるほど。ちなみに農家の間では、作物の出来映えは苗の段階で半分は決まるという「苗半作」なんて言葉もあるのだとか。つまりいい苗さえできれば後は成功したようなものってことですね! おいしい野菜を作るために、毎日欠かさず苗を観察してみようっと。

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