なるほど意外なペットの雑学/第12回

プロが教える、逃げたペットを探すコツ

2011.11.04 FRI


迷子になった猫は、公園や川辺など水のあるところにいるかもしれない 画像提供:tenten/PIXTA
愛玩というよりも、もはやペットは家族同然と思っている飼い主さんは多い様子。もし居場所が分からなくなった場合、人間と違って警察では捜索してくれないだろうから、きっと途方にくれてしまうだろう、といらぬ心配をしてみたり。しかし、餅は餅屋というようにペット探しにもプロがいるようだ。そんな専門家の元には、どんな捜索依頼が多く寄せられるんでしょうか?

「依頼は約8割の猫探し。そして約2割が犬で、ごくたまに鳥やフェレット、亀を依頼されることもあります」

そう語るのは、公共機関からも動物捜索を依頼されるという「日本動物探偵社」代表の鈴木美稲夫さん。では、依頼が一番多いという猫は、どのようにして探すのでしょう。

「まずは猫の毛色や尻尾の特徴を細かく記した張り紙を作り、電柱などに張りながら捜索を開始します。ほとんどは飼われていた家から半径2km圏内にいますので、その中で猫が行きそうな場所を重点的に探します。一番可能性が高いのは、公園や川といった水が飲める場所。またその付近で野良猫にエサを与えている人がいれば、聞き込み調査を行います。人が入れない狭い場所では、事前に録音した飼い主さんの声を流し、反応がないか調べます。これを朝から晩まで1週間ほど地道にやれば、かなりの確率で見つけられますよ」

でも、見つけてもおとなしく捕まえさせてくれるとは思えないんですが…。

「見つけた後は、エサを仕掛けた捕獲器を使います。もし飼い主さんが自力で見つけても、専門業者から捕獲器を借りて、中に入るまで見守る方がいいですよ。パニックを起こしてる猫は、相手が誰であっても、捕まえようとするとまず逃げてしまうんです」

なるほど。では次に依頼が多いという犬の場合は?

「犬の捜索は、小型、中型、大型でまるっきり変わります。小型犬の場合は、行動範囲が狭く、捕まえやすいため、飼われていた家から半径500m程度の範囲にあるご家庭で保護されているケースがほとんど。張り紙を見たご近所さんから連絡をもらえる可能性がかなり高いです。一方中型犬は、実は犬猫の中で最も見つけにくいカテゴリーになります」

どういった理由からなのでしょう?

「とにかく、行動範囲が広いからです。私たちが張り紙を張るのは半径5km程度が限界ですが、10km先で保護されていた例もあるくらいです。警察と保健所はもちろん、最悪の結果を想定して犬の死体を片付ける区の土木管理事務所や清掃局にも連絡します」

中型犬でそんなに大変なら、大型犬ならもっと探しにくいでしょうね。

「ところが大型犬は、保健所が預かっていることが多いので、飼い主さんが保健所に問い合わせれば概ね解決します。なので大型犬の捜索依頼はほとんどありません」

では鳥の捜索はどうやって行うのでしょう? 空に飛んでいってしまったら探しようがないですよね?

「自由に飛び回る鳥はやはり難しいので、鳥かごで長年飼われていた、すでに人に慣れている鳥以外は依頼を断ります。鳥かごで長年飼われた鳥だと、飛行が持続しないものが多く、大抵100~200mほど飛んでは長時間休憩するんです。それも、揺れている木の枝は慣れていないから避けるようで、民家のベランダや手すりなどにとまります。なので誰かが発見・保護している可能性が高く、結構高い確率で張り紙を見て連絡をもらえるんですよ。これまでの経験でも7~8割は発見できましたね」

鈴木さんいわく、ペットを探すにはとにかく特徴を丁寧に書いた張り紙をはるのが一番とのこと。傍目にもわかりやすい特徴を持つ動物なら、連絡をもらえる可能性はその分高くなる。ちなみに、フェレットなど隙間に入りたがる習性の生き物はやはり見つけにくいみたい。

ともあれ、ペット自身の安全や他人に及ぼすかもしれない危害を考えれば、逃げ出さない環境を整えておくのが、飼い主の愛情であり責任だと感じました。

(山葉のぶゆき/effect)

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