夏レジャーの“危機一髪”から生還せよ!/第2回

落雷から身を守るには?

2012.08.10 FRI


ちなみに「雷」という漢字は、雷が「天空の神が太鼓を鳴らした」ことにより発生すると考えられていたことに由来しており、「田」の文字は、神様の鳴らす太鼓が変じたもの、という説もあるようだ 画像提供:FLSTF97/PIXTA
夏になると増加するのが落雷による事故。そこで気になるのが、落雷から身を守るための方法だ。「腕時計やアクセサリーなど、金属を身に着けている場合は素早く外すこと」「落雷時には地面に伏せる」「高い樹木の下に避難する」など、巷説の雷対策はいくつかあるが、その信ぴょう性はどれくらいのものなのだろうか? 「Yahoo!天気・災害」にも全国の落雷情報を提供している、雷専門の気象情報会社「フランクリン・ジャパン」の今村益子(気象予報士)氏に伺った。

まず、もっとも著名な巷説と思われる「金属類を体から外す」だが、

「特に外す必要はありません。落雷で死亡した人が身に着けていた金属類が溶けていたことなどから、そのように誤解されてきましたが、現在では、身に着けた金属製品には、むしろ人体を流れる電流を減らす一定の効果があることが、実験などにより確認されています。ただし、傘やゴルフクラブなどを頭より高い位置に掲げることは、雷を誘引する原因となるためご注意ください」

とのこと。一方、「落雷時には地面に伏せる」「高い樹木の下に避難する」については、

「アウトドアで落雷が発生した場合、実はもっとも危険なのが巷説にもある『高い樹木の下に避難する』こと。雷は高いものに落ちる性質があるほか、木は電流を通しにくい材質であるため、高い木に落ちた雷が、電気を通しやすい人体へと飛び移る危険性が非常に高くなります。アウトドアで落雷が発生した場合は、高い木の付近からは速やかに離れるよう心掛けてください」

とのアドバイスをいただいた。さらには、こんなアドバイスも。

「『落雷時には地面に伏せる』も実は間違い。確かに、身を低くすることは大切なのですが、地面にうつ伏せとなる姿勢では、付近に落雷があった場合に、地面を伝って人体(特に心臓)へ通電する可能性が高まりかえって危険です。両足を閉じた状態でしゃがみこみ、頭をなるべく低くし、耳をふさいだ姿勢を取るようにしましょう」

最後に、落雷が発生した場合の、適切な避難法などについても伺った。

「『光ってから雷鳴が聞こえるまでの時間』により雷の近さがわかるといわれますが、実際には雷鳴が聞こえる程度なら、いつ付近に落雷があってもおかしくない状態。雷鳴が聞こえたら、すぐ屋内などの安全な場所に避難するよう心掛けてください。ちなみに、自動車や電車の内部は、金属やカーボンなど電気を通しやすい物体(導体)で覆われており、落雷の電流が導体を通って地面に流れてしまうので、おおむね安全といえるでしょう」

また、あまり知られていないことだが、こんな避難場所もあるという。

「電線(配電線や送電線)の下は、電線が避雷針に近い役割をしてくれるので、屋外ではもっとも安全な場所のひとつ。同様に金属製の鉄柱や鉄塔付近も安全な場所といえますが、付近に避難する場合は、念のため本体から2m程度の距離を取るようにしてください」

なのだとか。いずれにしても、余裕がある場合には「雷鳴が聞こえたら避難」がベストなサバイバル術といえそうだ。

(石井王子様)

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