雪解けとともに危険度も上昇!?

「雪崩」に遭遇したときの対処法

2013.03.17 SUN


場所によっては6月に雪崩が起きる例もあるそう。最近は登山ブームですが、暖かくなっても油断せず、雪崩の危険性がないか、事前にしっかり調査しておきましょう
今冬のスキー&スノボシーズンも残りわずか。この3月、春スキーに出かける人もいるかもしれない。けれど、この時期は雪解けにともなう「雪崩(なだれ)」に注意が必要だ。雪崩の発生は気象のプロでも予測が難しいそうで、絶対安心とはなかなか言いきれないのだとか。

ならば、いち早く察知する方法や、万が一巻き込まれたときの対処法を知っておきたいもの。ということで、「雪崩事故防止研究会」に聞いてみた。まず、雪崩の原因とは?

「雪崩は、山の斜面に不安定な積雪があることで生じます。気温が上昇する春先は、斜面上の積雪が地表面から滑り落ちる『全層雪崩』が起きやすくなります。また固まった雪の上に大量の雪が降ったり、弱層と呼ばれる弱い雪層の上にさらに雪が積もったり、新雪の上に雨が降ったりすると、表層面が不安定になって滑り落ちる『表層雪崩』が起きやすくなります」

なるほど。雪山に入る際には、直近の気候や気温の変化に注意した方がよさそうですね。ほかに、雪崩を察知するためのポイントは何かありませんか?

「斜面の雪に亀裂があったり、こぶ状の起伏(雪しわ)があったりすると、全層雪崩に注意が必要です。また、斜面に進入したときに、雪が陥没して“ワッフ”という音(雪の中に潜む危険な弱層が壊れる音)が聞こえたら、表層雪崩が起きるかもしれません。すぐに退避したほうがいいですね」

それでは、万が一雪崩に遭遇してしまったら、自分の身を守るためにどんな行動を取ればいいのでしょうか?

「遠くから雪崩が来ている場合には、まず自分の遭遇点(雪崩に巻き込まれた場所)・消失点(雪に埋もれた場所)を視認してもらうために大声で叫びながら、雪崩の流れから横(スキーなどで滑降しているときは45°下方向)に逃げましょう。また、避けられず流されてしまったときには、雪の表面に出るようもがき続けること。木や岩にぶつかった際のクッションになるザックは背負ったままのほうがいいですね。流れが止まりそうになったら、雪の重さで圧迫されないよう、手や腕で顔を覆ってエアポケットを作り、深呼吸して胸を広げるのが大事です」

目前に迫る雪崩、考えるだけで恐ろしいです…。雪山での経験が浅い方は、プロのガイドや熟練者をともない、ビーコンやエアバッグなどの雪崩対策装備を持って、それを使いこなすためのトレーニングを行っておくことが必要。皆さん、くれぐれも無茶をしないようにしましょうね。
(橋川良寛/blueprint)

※この記事は2012年3月に取材・掲載した記事です

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