ジーコ、ドゥンガ、ピクシーだけじゃない!

Jリーグ20年 助っ人外国人列伝

2013.06.13 THU


Jリーグ開幕戦での歴史的なゴール直後の模様。ゴールを決めたマイヤー選手は、それ以外に目立った活躍はなくJリーグを去っていった… 写真提供/アフロ
今年で20周年を迎えたJリーグ。短いようで長い歴史のなかでは、実に多くの“外国人助っ人”がいた。そこで今回は、雑誌『Jリーグサッカーキング』の編集長・青山知雄さんのご協力のもと、“記憶に残る外国人選手”を選出。まずは、良くも悪くもピッチ内外で注目された「お騒がせ選手TOP5」から。

1位 イルハン
日韓W杯にトルコ代表として出場。甘いルックスが話題となり、日本でも「イルハン王子」の愛称で人気者となる。2004年に3億5000万円(推定)という巨額の年俸でヴィッセル神戸に移籍するも、出場はわずか3試合で無得点。シーズン中に無断で帰国し、そのまま退団となった。引退後はフィギュアスケートで五輪出場を目指していることが明らかに。

2位 ウィル
1998年に来日し、得点感覚抜群のエースFWとして大分や札幌で活躍。気性の荒さと自己中心的なプレイスタイルから、ついたアダ名は「俺王」。2001年には得点王にも輝くが、横浜Fマリノス移籍後、試合中の味方MFに「自分にパスを出さなかった」と腹を立てて後ろから蹴るなどの暴行を働き解雇。再び移籍した札幌では、リハビリ中にもかかわらず飲食店で暴力事件を起こすなど、トラブルが絶えなかった。

3位 エメルソン
2000年来日。小柄ながら異次元のスピードとシュート技術で、J1通算100試合71得点という驚異的な得点能力を示したFW。5シーズン所属した浦和レッズでは絶対的エースとして君臨し、同クラブのJ1初優勝に貢献。「日本代表FWを目指す」として日本へ帰化する意欲を見せるが、実は年齢を3歳若く詐称していたことが発覚し頓挫。その後はカタールリーグに移籍、昨年はフラメンゴの一員としてCWCにも出場している。

4位 フッキ
2005年に無名の若手として初来日。超人ハルクを思わせる圧倒的フィジカルを武器に、東京Vなどで得点を量産した。あまりにも体が強すぎるため、対戦相手のDFが吹っ飛んでファウルになる事例が続出。最終的には「Jリーグ無理」のセリフを残し去っていったが、その後の2009年にはブラジル代表に選出された。

5位 マイヤー
1993年にヴェルディ川崎に在籍し、5月15日の開幕戦で歴史的なJリーグ初のゴールを決めたFW。ペナルティエリア外から叩き込んだ強烈なシュートは鮮やかだったが、その後はほとんど活躍せずに半年後に退団。まさに“一発屋”だった選手である。

続いては、Jリーグの歴史に偉大な足跡を残した「スゴすぎる選手TOP5」をご紹介。

1位 ジーコ
言わずと知れた“サッカーの神様”。ブラジルでのスポーツ大臣の地位を捨て、1991年に住友金属(後の鹿島アントラーズ)に加入。JSL2部から唯一Jリーグに参加することになった黎明期の鹿島に徹底的な意識改革を施し、ピッチ内外で“プロサッカークラブの在り方”を示した。

2位 ドゥンガ
1994年のW杯アメリカ大会でブラジル代表を優勝に導いたキャプテン。95年にジュビロ磐田に移籍し、ピッチ上の“鬼軍曹”として当時のチームメイトだった名波浩や藤田俊哉らの名選手たちに“勝者のメンタリティ”を植え付け、磐田黄金時代を築いた。

3位 ストイコビッチ
誰よりも美しい変幻自在のドリブルを武器に「ピッチ上の妖精(ピクシー)」と讃えられた元ユーゴスラビア代表FW。1994年に初来日した後、7シーズンにわたって名古屋グランパスに所属。引退後は監督として名古屋の指揮を執り、2010年には同クラブを初のJ1優勝へと導いた。

4位 マルキーニョス
2001年に初来日した後、東京V→横浜FM→千葉→清水→鹿島→仙台→横浜FMと12シーズンで6つのクラブを渡り歩く。鹿島アントラーズ所属の08年にはJリーグMVPと得点王をダブル受賞するほか、在籍した全クラブで安定した活躍を示すという、まさに“Jリーグに最適化した外国人FW”。

5位 アマラオ
1992年に来日し、FC東京の前身である東京ガスサッカー部に加入。クラブの象徴的選手として2003年のシーズン終了までに公式戦330試合に出場した(同一クラブでの出場数は外国選手史上最多)。選手として際立った活躍はないものの、同クラブのプロ化に多大な貢献をして、その半生はドキュメント映画にまでなった。

Jリーグ黎明期を牽引したビッグネームだけでなく、Jリーグで独自の存在感を示した外国人の勇姿も、ファンにとっては忘れられない。これからも、新たな歴史を築き上げる助っ人選手たちの活躍に期待したい。
(呉 琢磨)

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