やさしい家庭料理から、舌が痺れる佃煮(!?)まで

五輪までに!ブラジル料理の新潮流

2016.03.20 SUN


「肉!」だけがブラジル料理じゃない。こちらは「ムケッカ」 写真/PIXTA
今年8月から、リオデジャネイロでオリンピックとパラリンピックが開催される。国際的大イベントに先駆けて、日本各地でブラジルに関するイベントの開催が予定されている。それと同時に2015年以降、ブラジル料理店も続々とオープンして、“ブラジルの味”への注目度が高まりつつある。

●こだわり派も登場「シュハスコ」
ブラジル料理といえば、近年知名度を高めているのが、様々な部位の串焼きの肉塊が客席に次々と運ばれてくる食べ放題システム「シュハスコ」。この2年で専門店が東京近郊に9店も開店しただけでなく、進化系店も登場している。「ゴストーゾ」(麻布十番)と「ブラジリカグリル」(赤坂見附)はともに炭火焼きのシュハスコを提供。さらに後者は、冷凍肉を使わないことを売りにしている。

「『肉を焼いて切る』というシンプルな料理だからこそ、肉の質、焼き方にはこだわっています。とにかくおいしいお肉でお腹いっぱいになってください!」(「ブラジリカグリル」石原聖士支配人)

●日本人好み? “やさしい”ブラジル料理
また昨今は、魚介類とココナッツミルクの煮込み料理「ムケッカ」や、牛肉とたまねぎの炒め物「ビッフィ・アセボラード」、ロシアが発祥ながらブラジルで定番家庭料理として浸透している「ストロガノフ」など、シュハスコ以外にも、多彩な“ブラジルの味”が身近に楽しめるようになった。特に「ムケッカ」は日本人好みの味として人気が高まりメニューに加えている店がいくつかある。

「ムケッカではヤシの木の油、ビッフィ・アセボラードではオレガノなど、現地で使っている材料にこだわり、なるべく本場の味に近づけています。いずれも素材の味を生かして、ブラジルの家庭料理が持っている優しい味が伝えられるよう心がけているので、女性のお客さんにも好評です」(川崎大師「ボテコ・コパカバーナ」ツダ陽子さん)

●群馬で人気!元プロ野球選手が振る舞う「パステウ」
ひき肉やチーズ、シーフードなどの具が味わえるブラジル流の揚げパイ風スナック「パステウ」は、アジア系移民がブラジルに持ち込んだ揚げ餃子がルーツだともいわれている。ブラジル出身の元プロ野球選手(中日ドラゴンズ)の瀬間仲ノルベルトさんが、2015年にオープンしたブラジル料理店「カミナルア」(群馬県・大泉町)でも、人気メニューだ。

「ブラジルでもパステウは店によって大きさも具の量もいろいろ。頼んでみたら具が少なくてがっかりすることもあります(笑)。日本でパステウを提供する以上、お客さんをがっかりさせないように、大きさもビッグ、具もたくさん入れています」(瀬間仲ノルベルトさん)

●日系人の手で文化が融合! 「ジャンブーの佃煮」
ネット通販による食材セレクトショップ「BRASIL KITCHEN」では、食べるとちょっと舌が痺れる、アマゾン地方名物の調味草「ジャンブー」を日本で栽培、佃煮にして販売を始めた。舌がじわーっとする感覚はクセになりそう。

「現地の日系人家庭に伝わるレシピを再現しました。ブラジル土着の食べ物を日系人が自分たちの口に合うようにアレンジした、両国の文化が融合した味です」(「BRASIL KITCHEN」松橋美晴さん)

オリンピック、パラリンピックの開催前に、ブラジルを舌や胃袋で堪能してみてはいかが!?
(麻生雅人)

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