F1界で泥沼移籍騒動を起こしたスター

有力チームが奪い合うジェンソン・バトンという才能

2004.09.09 THU

先日のベルギーGPでミハエル・シューマッハーが7度目のチャンピオンを決めた今年のF1GP。だが、コース外ではドライバー移籍を巡ってちょっとした騒ぎが巻き起こっている。主役はBARホンダのエースドライバーで佐藤琢磨のチームメイトでもあるジェンソン・バトン。来季も残留確実とみられていた彼が、8月5日、突如としてウィリアムズへの移籍を発表。バトンの移籍を巡ってウィリアムズとBARが泥沼の法律争いへと突入してしまったのだ。

「バトンに関しては来季のオプション契約(優先交渉権)が存在する」と主張するBARと、ウィリアムズ側の言い分は今のところ真っ向から対立しており、決着は今後の裁判に委ねられることになりそうだが、その結果がどのようなものになるにせよ、バトン本人が既に移籍を希望していることを考えれば移籍はもはや避けようがなさそうな状況だ。しかしなぜ、ウィリアムズはやや強引な手法を使ってまでバトン獲得に乗り出したのか? それはチームの代表のフランク・ウィリアムズがバトンの才能を高く評価しているからに他ならない。

そもそもウィリアムズの抜擢で2000年にF1デビューを飾ったバトンだが、まだ勝ち星こそないものの、年々着実な成長をみせていて、なかでも24歳とは思えないほどの安定感が魅力。パドックでは「一発の速さでは佐藤琢磨の方が上」という声もあるようだが、どんな状況からでも常にベストの成績へと繋げるドライビングは、ベルギーGP終了時点でドライバーズランキング3位という結果にも表われている。

最近は人気も急上昇しており、おかげで今年のイギリスGPは瞬く間にチケットが売り切れるほどの大盛況。今季好調のBARからウィリアムズへの移籍にはパドックでも賛否両論渦巻いているようだが、新たな飛躍を目指して「賭け」に出たバトンとその才能に賭けたウィリアムズの決断が果たして吉と出るのか? 裁判の結果よりも本当に気になるのはこちらだ。

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