正月の風物詩・箱根駅伝を楽しむために

日本人の琴線をくすぐる箱根駅伝の要素とルール

2004.12.22 WED

箱根駅伝の人気は凄まじい。決して有名人が出ているわけではないのに、テレビの視聴率は20 %を超えてしまう。でもどうして?

偶然かもしれないが、日本人のココロを刺激する仕掛けがたくさんあるからだ。まずは伝統の重み。箱根駅伝の始まりは、なんと大正9年。今回で81回目を迎える。ちょっと前でいえば、瀬古利彦(早大OB)、谷口浩美(日体大OB)。最近なら、アテネ五輪男子マラソン6位の諏訪利成(東海大OB)が箱根から世界に羽ばたいている。

東京・大手町から箱根・芦ノ湖までという絶妙なコースレイアウトも魅力的だ。都内近郊に住む人なら、その距離を実感できるし、街、海、山、湖と変化するロケーションも最高。しかもあの箱根の山を、駆け上がるなんて、ちょっと信じ難い。また、平地ではたいしたことなくても下りは滅法速いという選手もいる。個性的なランナーが次々に登場するのも楽しみのひとつだ。

そして、1区間が20km以上もあるという特殊な駅伝が、ドラマを生む。距離が長いだけに、わずかな調整ミスが大きな影響を及ぼす。大ブレーキに大逆転。正月のゆるんだ空気のお茶の間とは対極のピリピリした緊張感が見るものを引きつける。

交通事情に対する配慮から始まった「繰上げスタート」(各中継所で先頭走者から20分(9、10区のみ10分)遅れたチームは前走者未着でもいっせいスタートする)もいいアクセントになっている。タスキがつながらないということは駅伝が完結しないということ。チームメイト、OBの思いを乗せたタスキをゴールまで届けるのは、選ばれた者の宿命なのだ。

最後に今大会の見どころ紹介したい。今年は“ルーキー”に大注目。いまの大学1年生は高校時代からレベルが高く、いわば日本長距離界のゴールデンエイジ。特に上野裕一郎(中央大)、北村聡(日体大)、伊達秀晃(東海大)の3人は要チェックだ。テレビから離れられないような激走が見られること間違いないだろう。

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