伝統の鈴鹿か最新設備の富士か

ホンダとトヨタの場外バトルF1日本GP

2005.06.09 THU

富士か鈴鹿か――。佐藤琢磨のBARホンダにいまひとつ元気のないなか、J・トゥルーリの活躍でトヨタがコンストラクターズポイント3位につけている今年のF1グランプリ。だがその一方、ホンダとトヨタの間で別の闘いが佳境を迎えているのを知っているだろうか。そう、07年以降のF1日本GP独占開催権をめぐる駆け引きという、いわば両社の“場外バトル”がそれである。

念のために説明すると、もともとホンダがF1に再参戦した87年以降、日本GPといえば鈴鹿サーキットだった。ホンダは鈴鹿の大株主であり、この間、FIA(国際自動車連盟)とは5年ごとの独占開催権を何度も更新――。だが、そこに登場したのがトヨタで、00年のF1参戦と同時に富士スピードウェイを子会社化。200億円を投じて世界最長1.5kmの直線がある高速サーキットに全面改修し、今年1月にはFIAからサーキット基準の最高ランク「グレード1」を取得、いつでもF1開催が可能な環境を整えたというわけなのだ。

では07年以降、日本GPが行われるのは富士か、鈴鹿か。実はいま、一部で有力視されているのはそのどちらでもない。つまり“アジアGP”的なものを新設し、富士と鈴鹿で日本GPを2回開催するというのである。実際、FIAでは1国1開催が建前だが、現にイタリアやドイツでは近隣国の名を借りて2回開催しているし、日本でも94年にTIサーキット英田でパシフィックGPとしてF1を誘致し、鈴鹿と合わせて日本GPを2回開催している。

考えてみれば、セナとプロストの因縁バトル、鈴木亜久里の日本人初表彰台、中嶋悟のラストラン…と、F1ファンにとって鈴鹿が特別な場所であるのは確かだが、世界一長い直線を舞台にしたF1パイロットのブレーキング競争を観てみたいと思うのもまたF1ファンなのだ。ニキ・ラウダら往年のF1ドライバーが富士を走ってから約28年。再び首都圏でF1が観られる日は来るのか!? 

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