「ミッションはコンプリートした」

大リーグを引退した長谷川滋利の次なる人生

2006.02.23 THU

まったく寝耳に水の「引退」だった。エンジェルス、マリナーズで9年間、メジャーのマウンドに立ち続けてきた長谷川滋利が1月23日に引退を発表した。ライブドア騒動と同じ日だったためか、日本人最多の517登板をしながら、その偉業についてスポーツ紙が十分なスペースを割けなかったのは残念だった。私が驚いたのは1月中旬の段階で「ドジャースとの契約が濃厚」という情報を得ていたからだ。ここ2シーズンほど、満足な成績が残せなかっただけに、ナショナル・リーグのチームに移籍すれば心機一転、再出発を切るチャンスと思っていたのだ。

実際、長谷川はアメリカン・リーグのマウンドに立つことに倦怠感を感じていた。昨季の途中で「もうほとんどの打者のことを知ってるし、マウンドに立っても昔ほど面白味がない」と漏らしていたほどだ。ドジャースだけでなく、巨人からのオファーもあったが、最終的には気持ちが前向きにならず、引退を決意したようだ。ブルペンの同僚が10歳以上も離れた若者になってしまい、刺激がなくなってしまったのも一因かもしれない。

引退後は実業家への転進などさまざまな説があるが、基本的には野球にかかわる仕事がメインになるだろう。代理人、コーチ、解説者。選択肢はたくさんある。来月の「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)には、どの放送局も解説者として迎えたいようで、オファーが殺到している模様だ。でも、本当は長谷川がコーチなり、アドバイザーとして日本チームに入っていた方がいいと思うのだが…。昨年オフ、「スタッフとして手伝いたい気持ちはすごくある。それが日本球界への恩返しになるかもしれない」と本人が話していたくらいなのだ。日本代表のコーチ陣は衛星放送でメジャーリーグの解説をしている人が多いが、それよりも実際のマウンドで投げ、強打者の料理法を熟知した長谷川がベンチにいる方が心強くないか?

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