W杯を花道に引退するスーパースター

フランスの至宝・ジダン最後の勇姿を見逃すな!

2006.06.08 THU

ドイツW杯を最後に代表から身を引く選手は多いが、現役からも引退する選手はたぶんひとりしかいない。フランス代表のジダンだ。

輝かしいキャリアは10年前に始まった。ユーロ96(欧州選手権)にフランス代表の背番号10を着けて出場し、先鋭的なテクニシャンとして脚光を浴びる。その直後にイタリアの名門ユベントスに引き抜かれ、欧州サッカーの表舞台へ進出した。

ここからジダンは眩いばかりのキャリアを築いていく。地元開催の98年W杯でフランスの初優勝に大きく貢献し、2年後のユーロ2000では欧州の頂点に君臨した。01‐02シーズンにはスペインのレアル・マドリーへ移籍し、欧州チャンピオンズ・リーグ制覇を成し遂げる。決勝のレバークーゼン戦で決めた左足のスーパーボレーシュートは、いまでも語り継がれているほどだ。

ところが、そのチャンピオンズリーグで決勝まで進んだことで、直後の02年日韓W杯をコンディション不良で迎えてしまう。フランス代表もグループリーグで敗れ、2度目のW杯は失意とともに終わった。

その後は緩やかに下降線をたどっている。ここ数年は限界説が付きまとっていた。一度は代表から引退したのも、クラブとの両立が体力的に難しくなったからだった。ジダンの〈魔法〉が衰えてきたことで、代わって脚光を浴びてきたのがレアルの仇敵バルサへ移籍したロナウジーニョだった。

しかしジダンは、ドイツW杯のピッチに立つ。「まだチームに貢献できる。若い選手に伝えられるものがある」と言う。

W杯期間中の6月24日に34歳を迎える彼の肉体は、さすがに往時のキレはなくなってきた。しかし、あのマラドーナも認めたテクニックはいささかも錆びついていない。体調さえ整えば、そしてアンリやマケレレらチームメイトのサポートを得られれば、ドイツのピッチで十分に輝けるはずだ。フランスの敗退とともに終わりを告げるジダンのキャリアを、少しでも長く味わいたいと思うファンは世界中にいる。

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