え、相撲って国技じゃないの?

「国技」をめぐる日本と世界の不思議な事情

2007.11.22 THU



写真提供/AFLO
「日本の国技って何?」と問われたら、ほとんどの日本人は「相撲!」と自信を持って答えると思う。では、相撲はいつから、どういう経緯で国技と見なされるようになったのだろうか。早速、日本相撲協会の広報部に聞いたところ、驚愕の事実が発覚!

「相撲は国技ではありません」

なんと、当の日本相撲協会から否定されてしまいました! どういうことですか?

「国技館で行われているために、そう思う方々が多いのではないでしょうか。国技館は、日本相撲協会が相撲を行うために建てた施設で、明治42年の6月に開館されたのですが、完成前までは『常設館』という名称の予定でした。しかし、完成した際に「国技館と命名しよう」という提案があり、それが了承されたため、現在の名称になったんです。そのあたりから、相撲は国技といわれてきたのでしょう」(同)

そうだったのか。それにしても、世界各国に国技はあるけど、どういう基準で国技とされているの? 筑波大学スポーツ人類学専攻の真田久先生、教えてください!

「国技となる明確な基準はありません。メディアがつくる部分が大きいといえます。国技の位置づけは、基本的に伝統的な価値観をもったスポーツで、国民がアイデンティティや民族的な価値観を感じられるもの。それが国民に国技と認識されるんです。海外では、スポーツ省で国技と認定している国もありますが、日本のように一般認識と個人の価値観によって決まる場合もある。その基準は実に曖昧なものなんですよ」

へえ。早速、各国の国技を調べてみると、意外なものから、自国発祥の競技じゃないもの、伝統的とはいえなさそうなものまで様々。メキシコなんてルチャ・リブレ。一種のプロレスですよ。別表に世界のユニークな国技をあげてみたので、ご覧ください。一般的にスポーツと思われているものではなくとも、国技になる場合もあったりします。国技は、各国のお国柄を反映しているんですね。奥深いなあ…。


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