平均入場者数増加にも効果?

Jリーグの人気を支える「日程くん」って何?

2008.04.10 THU



撮影/中山記男
2007年のJ1は、最終節で鹿島アントラーズが大逆転優勝を決めるという劇的な結末で幕を閉じた。最近のJリーグは終盤まで優勝争いがもつれることで有名。過去3年を見ても優勝決定はすべて最終節である。

サポーターが絶賛する絶妙な試合日程は入場者数の増加にも大きく貢献しているのではないだろうか。実際、02年に1万6368人だった平均入場者数も今年は2万2591万(第3節時点)に増加しているが、当のJリーグ側は「日程は偶然の産物。終盤のドラマを作り上げたのは、あくまで選手やスタッフ、ファン・サポーター。入場者数増加もクラブの努力があってこそです」(Jリーグ事務局)と話す。

ところで、Jリーグの日程調整は非常に複雑。スポーツスケジューリングに詳しい東京農工大学情報工学科助教の宮代隆平さんによれば「現在のJ1のように18クラブの場合、すべての組み合わせは10の100乗を超える」という。そこで活躍しているのがアイログ社(千代田区)が開発した、通称「日程くん」という専用ソフトだ。

「以前は担当者が1週間つきっきりで組んでいました。しかし、当初J1のみで10クラブだったのが03年にはJ2も合わせて28クラブに増加。人の手に負えなくなったところで導入されたのが『日程くん』です」(Jリーグ事務局)

33クラブ、リーグ戦621試合に増えた現在でも、このソフトのおかげで3日ほどで最適解が導き出せるという。また、人間の手によるパターン化やミスも排除し、より公平性を保てるようになったそうだ。ちなみに、試合日程を組む際の条件設定ではホームもしくはアウェイゲームが3試合連続しない宿泊や交通事情を考慮して地域の大規模イベントにぶつけない平日ホームゲーム開催数を均等にするなどの条件が加味されているとのこと。

何気なく眺めていた試合日程も、陰ではこれだけの苦労と技術の進化があったんですねえ。


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