今、プロスポーツの主役は地方都市!?

野球、サッカー、バスケ…地方でスポーツが盛り上がる理由

2008.06.30 MON

プロ野球のペナントが北の大地に渡ったり、北信越の一都市がJリーグでトップクラスの観客動員数を誇ったり。ここ数年、スポーツ界では「地方」がひとつのキーワードになっている。地方には何かプロスポーツチームを引き寄せるメリットがあるのだろうか?

「地方都市をホームにするメリットは、リピーターを中心とする熱狂的なファンを得やすいこと。そのポイントは、チームが郷土の誇りとなっているかどうかという点にあります。となると、ほどほどの規模である地方都市の方が、東京のような大都市よりも地域アイデンティティを感じやすく、有利なのです」(早稲田大学スポーツ科学学術院教授・原田宗彦氏)

さらに、Jリーグの出現も地方スポーツの活性化に一役買ったと原田氏は語る。

「Jリーグの出現により、ゼロから積み上げてプロリーグのトップを目指すという夢を誰もが見られるようになりました。その結果、多くの地方都市で若者が自分たちの町にプロスポーツチームがないことに寂しさを感じるようになり、青年会議所やサッカー関係者などを中心にいっちょやったるかといった機運が至るところで出てきたのです」

もちろん、ハードの面でも地方都市にはプロスポーツが根づきやすい条件があった。元サッカー日本代表で現在は解説者として活躍。将来はクラブ経営も目指しているという城彰二氏は次のように語る。

「大都市に比べ、地方都市の方がサッカーコートや市民体育館などゲームの舞台となる大型施設の土地確保がしやすい。また、娯楽スポットが少ない分、その施設を地域の人に利用してもらう機会が多いので地域密着の理念も図りやすいと思います」

城氏は、現役時代、スペインでのプレー経験があるが、所属したバジャドリーもまた地方都市を本拠地にするクラブだった。

「海外のクラブの例に漏れず、バジャドリーもサッカー文化が地域にしっかりと根づいていました。試合の日は店を休みにするくらい町全体が盛り上がるという雰囲気がありましたね」

このムード、地方都市で成功している日本のチームと共通する部分もある。そんな空気を象徴するように、今後もバスケのbjリーグには浜松・東三河、滋賀の2チームが加わり、野球も関西独立リーグの開幕が控えている。

「成功モデルもあるため、今後も地方都市にプロスポーツチームは増えるでしょう。ただ、ほどよい規模の都市は、経済的規模が限られているともいえます。今後はしっかりとしたビジョンを持ち、ビジネスを意識して身の丈に合った経営を心がけることが求められるでしょう」(原田氏)

「どれほど増えるかはっきり分かりませんが、今後、ひとつのプロスポーツクラブから他のスポーツチームも派生する総合スポーツチームなども出てくれば、増加の可能性は大いにあると思います」(城氏)

君の故郷にも、プロスポーツチームが生まれる日は近いかも!


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