日本人力士よ! 賜杯を取り戻せ

外国勢に“待った”をかける“ロクイチ世代”に注目せよ!

2009.03.12 THU



写真提供/時事通信社
先場所は、限界説もささやかれた朝青龍が白鵬との横綱同士による優勝決定戦を制して復活優勝を果たし、健在ぶりを強烈にアピール。3月15日から始まる春場所もこのモンゴル出身の両横綱を中心に優勝が争われることは、間違いないだろう。

「強い日本人力士がいなくなった」と言われて久しいが、気がつけば平成18年初場所の大関栃東の優勝以来、国産力士は丸3年も賜盃を抱いていない。外国出身力士の天下は、このままずっと続くのだろうか。そこで注目と期待を集めているのが昭和61年生まれを中心とした学年であるロクイチ世代。プロ野球で松坂世代という言葉があるように、実は角界でも有望力士豊作の年代が不思議と存在するのだ。その出世頭が新関脇の稀勢の里。188cm、171kgの恵まれた体格で、先場所も朝青龍をあと一歩のところまで追い込んだ。しばしば大物食いを果たすが、下位力士に取りこぼしてしまうのがたまにキズ。素質的には申し分なく、相撲に安定感が出てくれば、大関昇進の日も近い。

先場所は10勝を上げて技能賞を獲得し、三役復帰となった豪栄道もホープのひとり。体は大きくないが、センスと技術はピカイチ。立ち合いで相手の懐に潜り、一気に前に出る速攻相撲にも一段と磨きがかかってそろそろ大ブレークの予感。

高校時代は豪栄道のライバルだった栃煌山も、持ち前の馬力で根こそぎ相手を持っていく相撲が魅力的。守勢に回ると脆い面もあったが、先場所は上手からの芸も見られるなど、取り口の幅も広がった感がある。

もちろん、それぞれに課題もある。稀勢の里は冷静さ、豪栄道はさらなるスピードとパワー、栃煌山は負けを引きずる連敗癖といった点だ。ただ、彼らがそれらを克服していけば、優勝争いも夢ではない。そして、さらなる成長を果たせば、ロクイチ世代が一大勢力となって、モンゴル帝国の牙城に楔を打ち込む日も、そう遠くはないだろう。


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