“海外組”は中村俊輔だけじゃない!

セリエAで活躍する森本貴幸にもっと注目を!

2009.04.09 THU



写真提供/RICHIARDI/アフロ
海外組といえば中村俊輔に話題が集中する状況を、一人の若手FWが変えつつある。2006年7月から、イタリア・セリエAのカターニャに所属する森本貴幸(20歳)だ。

セリエA3年目の今季は、才能が一気に開花しつつある。昨年12月のローマ戦では、中田英寿、中村に次ぐ日本人3人目の1試合2ゴールをあげた。2月には欧州でも屈指の名門ユベントスから、中田以来となる日本人2人目の得点を記録している。強豪相手の勝負強さは天性のものといっていい。

日本でプレーした2年半の間にも、森本は歴史にその名を刻んでいる。04年に記録した15歳でのリーグ戦デビューと同初ゴール、そして同年に受賞したJリーグ新人王の最年少記録は、いまなお破られていない。

彼のような早熟の才能は、これまでにも何人か出現した。だが、年齢を重ねるごとに輝きを失う選手が少なくなかった。

森本は、違う。一本の決定機を逃しただけで批判される本場イタリアへ移籍したことで、若くしてプロの厳しさを味わった。移籍当初から通訳をつけなかったのも、精神的なたくましさを増すことにつながった。

ストライカーらしい風格も備わりつつある。「全員攻撃・全員守備」が尊ばれる日本では、FWは点を取ればOKでない。1‐0の勝利が評価されるイタリアでも、FWの守備力は評価基準のひとつだ。森本も守備で汗を流している。ただ、守備を頑張り過ぎて、シュートの精度を欠いたりすることはない。自らの役割は熟知している。

すでにサッカー協会幹部が現地へ視察に出向くなど、初の代表入りも近づいてきた。右ひざの故障から3月28日の南アフリカW杯最終予選への招集は見送られたが、同予選が終盤を迎える6月に岡田監督がラブコールを送る可能性は捨てきれない。指揮官の掲げるシンプルで素早い球回しにも、速さと技術を兼備する彼なら問題なく適応できる。森本が新たな海外組として脚光を浴びるとき、日本は強力な武器を手にするだろう。


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