あの話題の“その後”追跡隊!

第4回 財政破綻した夕張市の今とは…!?

2011.02.01 TUE

あの話題の“その後”追跡隊!


毎年、100cm以上の積雪を記録する夕張市。「現状の法律では、街づくりまで手が届かない。街でお金を稼ぐことができるような体制が必要」(鈴木直道さん)とのこと

借金約353億円!? 財政破綻した夕張市は今…



メロンや映画祭で全国に知られる北海道夕張市。しかし2007年、深刻な財政難の影響で財政再建団体に指定され、「夕張市、事実上の財政破綻!」とワイドショーや週刊誌などで大きく取りざたされました。とはいえ、「なぜ、夕張市が破綻したのか?」を知らない人は多いのでは? 

そもそも夕張市は、明治から昭和にかけて日本最大の炭鉱地として栄えてきました。しかし、1960年代に“石炭から石油へ”と移り変わるエネルギー革命が勃発。それまで注力してきた炭鉱が次々に閉山し、夕張市の人口が激減してしまいました。その人口流出を食い止めるために市が掲げたキャッチコピーが “炭鉱から観光へ”。つまり、観光都市移行計画です。しかし、スキー場やリゾート地など、次々に打ち出した観光事業は残念ながら失敗という結果に…。

2007年1月26日、夕張市が総務大臣に提出した財政再建計画案によると、赤字額は約353億円。職員数の半減や給与の大幅引き下げ、といった行政のスリム化や各事業の見直し、市民税の引き上げなど、様々な対策を打ち立てて話題となりました。

その後、夕張市はどうなったのか? 東京都からの応援職員として夕張市に約2年間派遣され、町の実情を見てきた鈴木直道さんにお話を聞きました。

「2007年からの3年間で、夕張市の借金は約30億円減り322億円にまで圧縮されました。ただし、これは市側の負担だけでなく、除雪作業出動の基準を積雪10cmから15cmにあげたり、公共施設の規模を縮小するなど、市民に対してのサービスを抑えた結果です。しかも、2007年から2024年までの18年間で赤字を解消する予定でしたが、2年間の延長を2009年に発表。借金の期間が延びれば、その分市民の苦しみが増えるばかりです」 なるほど、なかなか厳しい現状ですね…。

「また、夕張市の人口は財政破綻をした平成18年の1万3045人を境に、平成20年には1万1847人まで減少しました。若い世代が街を去っていくため、市の人口の約4割以上を65歳以上の高齢者が占める状態に…。若者の人口流出は今でも止まらないんです」

人口、特に若年層の人口が減ると、街の活力がなくなってしまいますよね。今後、夕張市の復興に必要なことってなんでしょう?

「街の雰囲気が全体的に暗いのが現状です。まずは、市民の笑顔と活気を取り戻すことが先決。次に、最も貧しい自治体である夕張と最も豊かな自治体である東京をつないで、特産品である夕張メロンや長芋をPRすること。また、“雪”を観光資源とし、“雪”を見ることができない中国やタイ、インドの富裕層の人たちを招き入れたいと考えています。夕張市を北海道で一番元気な地域にすれば、必ず夕張は再生すると思いますよ!」

夕張に限らず、このまま高齢化が進んでいけば、他の地方自治体でも同様の問題が起きるといわれています。今後の夕張市の対応が、未来の地方自治のお手本となるのかも!? あのニュースについて、知りたいこと、気になることがありましたら、右下の投稿ボタンから投稿して下さい。

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