2011年度は38.8%になるそうですが…

わずか40年で1.6倍に! 国民負担率はどこまで上がる?

2011.03.25 FRI



画像提供/時事通信社
財務省が2011年度の「国民負担率」を発表した。38.8%となり、2年連続で上昇するとの見通し。この国民負担率とは、租税負担率と社会保障負担率の2つの負担率を合計したもの。1年間に納めた税金と年金・健康保険などの保険料との合計額が、所得のうちどれくらいを占めるか、を示す数字である。

日本の国民負担率は1970年には24.3%だったから、40年で15ポイント近くも上昇していることになる。だが、世界各国と比較してみると、日本の国民負担率は意外に低かったりする。国民負担の大小は行政サービスや福祉の充実度とセットで考えるべきなので、単純比較はできないが、少なくとも日本国民だけが突出して重い負担を負っているわけではない。だが、この先どうなるかはわからない。

少子高齢化が進み、今後も大きな経済成長が見込めそうにないのが日本。一方、社会保障費の増大は確実だ。となれば、結果的に国民負担率の増加は避けられそうもない。2025年には56%になる、いや61%に、など、様々な試算がある。所得の半分以上が召し上げられてしまう事態になるのだ。

もちろん国民負担が大きくなっても、それに見合った行政サービスが提供されるなら、それもいいかもしれない。例えば、国民負担率が59%のスウェーデン。所得の6割を税金や社会保障で国に持っていかれてしまうが、若者が暴動を起こしたというニュースはない。なぜかというと、例えば医療費は無料。教育は私立も含めて小学校から大学院まで無料など、国に払った分がちゃんと国民に還元されているからだ。

では、翻って日本のこれからはどうなるのだろう。今の38.8%という負担にしても、その数字にふさわしい、国からの還元実感を、僕らは持てているかどうか。これからシビアに見ておくべきは、負担率の大きさではなく、その実感、かもしれない。
(上阪 徹)


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