今さら知っとく自衛隊/第10回

女性自衛官ってどんな人たち?

2011.07.26 TUE


各自衛隊の女性自衛官には略称がある。左からWAVE(ウェイブ・海自)、WAC(ワック・陸自)、WAF(ワッフ・空自)の制服。最近はフィギュアが発売されるなど、萌え方面でも女性自衛官は人気 イラスト/ホリユウスケ
右を向いてもほとんど男、左を向いてもほとんど男。男社会である自衛隊。しかし、そこには同じ戦闘服に身を包み、職務に励む女性自衛官がいる。

自衛官の総数22万9357人のうち、女性自衛官は1万1814人(平成21年度防衛白書)。その割合は年々増えているとはいえ、全自衛官の約5%でしかない。

しかしそんな中でも、階級では将補(最上位の一つ下)まで上がった女性自衛官も誕生しているし、男性自衛官も憧れるパイロットや艦長に就任する隊員もいる。また駐屯地、基地には女性専用の隊舎(寝起きする建物)、浴場が用意され、細かいところでは妊婦用の制服も用意されている(つまり、妊娠中も働ける環境)というから、十分かどうかは別として、自衛隊は民間が考えているより女性に開かれた職業ともいえそうだ。

このような環境のなか、女性自衛官はどんな生活を送っているのだろう? 元陸上自衛隊の女性隊員の方に話をきいてみた。

男性と訓練内容に差はあるのでしょうか?

「そもそも戦闘機、潜水艦、戦車、普通科の小銃小隊(歩兵)など最前線に立つことになる戦闘職種には女性は就くことができないという前提はあります。ですので、それら以外の男性とともに働ける職種に就くことになります。訓練については、やることは同じですよ。男性自衛官に気を遣われていると感じることも時にはありますが、野営訓練も同じ行動をしますし、その時はトイレも男性と同じ自然の…です(苦笑)」(元女性自衛官Aさん)

ということは、やはり元運動部とか体力自慢の女性が多いんですかね?

「運動が得意でない人がむしろ多かったです。ただ入隊時には1回もできなかった腹筋が、3カ月の新隊員教育期間中に2分間で90回はできるようになるんですよ」(同上)

2分間に90回! 男性自衛官と遜色ないんじゃないですかね。
では、女性隊員が男性隊員にも負けない!と自慢できることはなんですか?

「体力面では圧倒的に不利ですが、その反面、器用さ、協調性や集中力では男性隊員に負けません! 性別に分かれた同じ人数同士での綱引きで男性隊員チームに勝ったこともあります」(元女性自衛官Iさん)

協調性が高いということも集団で動く自衛隊では大事な要素ですもんね。女性だからといって必ずしも不利というわけではないんですね。

自衛隊はあくまで国防が存在の本義。しかし今回の災害でも分かるように、民間人とのやりとりが多い任務への期待は高まるばかりだ。そこでは同性でなくては成しえない民間女性へのケアなど、女性自衛官でしかできない任務も少なくない。明日の日本を守ってくれる国防女子に、敬礼!

(即応予備自営ライターU)

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