世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

消費税増税以外にも負担増が目白押し!

2012.09.20 THU

経済学ドリル


【問1】年収400万円の独身男性の負担は2016年になると今より年間いくら増える?
(注)2012年の年初と比較して年間の負担額がどれだけ増えるかをBRICs経済研究所が試算。

(A)約6万2000円
(B)約10万2000円
(C)約14万2000円


【問2】子育て世帯の負担は2016年に年間どれだけ増える?
(注1)2012年の年初と比較して年間の負担額がどれだけ増えるかをBRICs経済研究所が試算。
(注2)世帯年収は500万円(うち妻のパート収入100万円)、小学生の子供2人を想定。

(A)約13万8500円
(B)約23万8500円
(C)約33万8500円

【解説】消費税の増税を柱とする「社会保障・税一体改革関連法」が、2012年8月10日の参院本会議において可決・成立しました。現在5%となっている消費税の税率は2014年4月に8%、2015年10月には10%へと2段階で引き上げられることになります。消費税率が10%の水準まで引き上げられると、R25世代の1人あたりの税負担は年間で10万2341円増加することになりますが、それだけではありません。実は、復興増税や社会保険料の引き上げなど、消費税以外の部分でもこれからは負担増が目白押しになっているのです。消費税増税以外の負担も含めて考えると、2016年時点のR25世代の1人あたりの負担額は2012年初頭に比べて、年間約14万2000円も増える計算になります。さらに子育て世帯の場合、子ども手当が児童手当に切り替わることの影響や住民税の年少扶養控除廃止の影響で、負担額は単身世帯よりずっと重くなってしまいます。

[正解] 問1:C 問2:C


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に、『ゼロ円ビジネスの罠』(光文社)『新興国バブル崩壊のシナリオ』(中経出版)など多数

消費税以外の負担が重くのしかかる



消費税の増税以外の家計の負担増としては、具体的にどのような項目があるのでしょうか。順番に見ていくことにしましょう。まず、年金制度を維持することを目的として2004年度から2017年度まで、毎年0.354%(このうち本人負担が0.177%、事業主負担が0.177%)ずつ段階的に厚生年金の保険料が引き上げられていきます。
また、2012年10月からは新たに「地球温暖化対策税」が導入されます。これは温室効果ガスの排出抑制を目的にガソリンスタンドなどの事業者に課せられる税金なのですが(たとえば、輸入する原油には1リットルあたり0.25円の税金がかかります)、一部は価格転嫁されて消費者の負担になる可能性があります。
さらに、今後は東日本大震災からの復興のための各種事業の財源として復興増税の負担ものしかかってきます。2013年1月から25年間は復興特別所得税として所得税支払い額の2.1%が徴収されます。そして2014年6月から10年間、住民税に毎年1000円上乗せされることになります。
ここまでの項目は、単身者世帯であろうと子育て世帯であろうと共通にかかってくる負担ですが、子育て世帯の場合には、これらに加えて別途家計の負担が増加する項目があります。まず、2012年4月から子ども手当が児童手当に切り替えられることになりました。子ども手当の制度のもとでは子供1人につき毎月1万3000円が支給されていましたが、新制度では子供1人につき毎月1万円の支給に減額されます。これによって年間子供1人あたり3万6000円の負担増となります。また、2012年6月からは住民税の年少扶養控除も廃止されました。子供1人につき33万円の控除がなくなることによって、年間3万3000円(33万円×住民税の税率10%)の住民税の負担増になります。

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