現代社会の注目ワードとは…

第3回 「LGBT」って何のこと?

2013.04.10 WED

現代社会の注目ワードとは…


「LGBT」は、“特別な存在”にあらず



今回話を聞いたのは、「LGBT」をテーマに福祉番組『ハートネットTV』で番組制作をしているディレクターの丹野康平さん。

「取材をしていく中で感じるのが、日常の暮らしの中で様々な問題を抱えている方が多いこと。例えば、激しいイジメの対象となったり、同性のパートナーと一緒に暮らしたいと思っても、入居出来る住まいが見つからず、同棲生活を始めることが出来なかったり…。性的マイノリティーであるということだけで、異性愛者の人たちが何気なく出来ることが、とたんに難しくなってしまう現実があります。」

メディアで取り上げられることが多くなり、世間的に認知されてきたように感じる「LBGT」ですが、実社会では、まだまだ問題は少なくないんですね。

「“○○が出来ない”といった問題の他に、多くの人が苦しんでいるのが、自分のセクシュアリティーについて嘘をついている・周囲の人たちを偽っているという感情だと思います。ストレートの男性が、“女性が好きです”とわざわざ宣言しないように、本来、セクシュアリティーは話すも話さないも個人の自由であるはずです。しかし、会社や学校で恋愛の話になったとき、本当はパートナーは男性なのに、全てを“彼女”に置き換えて話さなければならなかったり、家族や友人にセクシュアリティーを伝えていないことから、“大切な人にも、本当の自分を隠している”と、自分自身を責める人も少なくありません」

たしかに自分のアイデンティティを隠さなくてはいけないというのは、苦しいですよね。
2012年5月7日に放送された「Our Voices 【恋愛】LGBT×薬物依存」では、FtM(女性から男性に性別を移行する/した人)、ゲイ、レズビアンカップルがトークを展開。2013年6月にも、「LGBT」がテーマの放送が予定されているとのこと
「ある調査では、5.2%(※)の日本人が“LGBT”であるというデータもあります。これは20人に1人という割合で、家族や友人、同僚など、身近な存在として暮らしているはず。つまり、LGBTは特別な人たちではなく、すでに同じ社会に共に生きている“お隣さん”なのです。今の日本では、男性同士・女性同士の結婚が出来なかったり、性同一性障害の当事者が戸籍の上で子ども達の父親・母親になれないなど、様々な制度の壁があります。身近な“お隣さん”の中に、自分の気持ちを押し殺していたり、苦しんでいたりする人がいると知ること。まずは、そこからのスタートなのかなと思います」(※2012年『電通総研LGBT調査』)

日本が抱える様々な社会問題を取り上げる福祉番組『ハートネットTV』では、これまで「LGBT」をテーマに、恋愛や同性同士の結婚、イジメなどについて伝えてきました。ダイジェストや過去放送回の情報や、日本中から声が集まるカキコミ板など、ポータルサイト「ハートネット」とも連動し、メディアミックスで情報を発信。「LGBT」についてもっと詳しく知りたい人は、チェックしてみては?

「ハートネットTV」(NHKEテレ) 月曜日から木曜日 夜8:00~8:29

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