世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

自宅と会社の“理想的”な距離

2013.05.16 THU

経済学ドリル


【問1】自宅と会社のあいだはどれくらい離れていてほしい?

(A)時間でいうと14分/駅でいうと3駅
(B)時間でいうと24分/駅でいうと5駅
(C)時間でいうと34分/駅でいうと7駅

(注)2012年8月に「アットホーム」が実施したインターネットのアンケート調査。対象は1都3県在住で、東京都内に勤務していて、賃貸住宅で1人暮らしをしている20代サラリーマン・OL計600名(男女各300名)のうち「自宅と会社はある程度離れていたい」と回答した312名

【問2】通勤時間が45分超の夫婦の離婚率は、そうでない夫婦に比べ何%高い?

(A)20%
(B)30%
(C)40%

(注)スウェーデンのウメオ大学が95年から00年にかけて実施した調査

【解説】東京都内に通勤する1人暮らしのサラリーマン・OL(20代)を対象にした「アットホーム」の調査結果によると、全体の半数以上(52.2%)の人が「自宅と会社はある程度離れていたい」と考えています。
その理由は「プライベートな時間に会社の人に会いそう」「休みの日も呼び出されそう」「休日は会社に近づきたくない」など。やはり、仕事とプライベートを切り替えるためには、会社と自宅はある程度離れていた方がいいと考える人が多いようです。では、若手サラリーマン・OLにとっての理想的な自宅と会社の距離はどれぐらいになるのでしょうか。同調査によると、駅数でいうと平均で5駅、時間でいうと平均で24分が理想という結果が出ています。ただし、93.4%の人はもし会社の方で手当を出してくれるのであれば、会社のすぐ近く(2駅以内)に住んでもかまわないと考えているようです。

[正解] 問1:B 問2:C


門倉貴史 かどくら・たかし 慶應義塾大学経済学部卒業後、金融機関のシンクタンクで主任研究員などを歴任。現在、BRICs経済研究所代表。専門は日米経済、BRICs経済、地下経済など。著書に、『ゼロ円ビジネスの罠』(光文社)『新興国バブル崩壊のシナリオ』(中経出版)など多数

「オン・オフの切り替え」の対価はいくら?



積極的に会社の近くに住みたくはないが、会社の補助があれば近くに住んでもいいという独身サラリーマンに耳よりな制度があります。それが「近隣住宅手当」です。近隣住宅手当とは、会社から一定の距離圏内に住む従業員に対し手当を支給するもので、たとえば、「会社から2km圏内に住むことを条件に、住宅手当に加え、毎月4万円を支給する」などといった具合です。この制度には、会社の近くに住んでもらうことで、通勤による負担をできるだけ減らし、コンディションの良い状態で業務にあたって効率を上げるという狙いがあります。ちなみに、アットホームのアンケート調査によると、従業員にとっての近隣住宅手当の理想の金額は、平均で「毎月4万5568円」となっています。まだ社会的な認知度はそれほど高くないのですが、近年新たに制度を設ける企業が増えているので、自分の会社にそうした制度があるか確認してみるといいでしょう。
ところで、会社と自宅の距離は、夫婦生活にも影響を及ぼします。スウェーデンで5年の歳月をかけて200万人を対象に行われた調査によると、通勤時間が45分以上の人はそうでない人と比べると離婚率が40%も高くなることがわかりました。しかも、この傾向は、熟年夫婦よりも結婚後数年以内の夫婦間で顕著でした。通勤時間が長いと離婚率が高まるのは、通勤時間が長い結果、帰宅した時には家事などを手伝う時間も体力もなくなり、これが、夫婦仲を悪くさせるからです。とくに夫婦のどちらかが専業主婦(夫)の場合には、夫婦間で家にいる時間の差が極端に大きくなります。そのうえ、通勤時間が長くて家にいる時間が短くなると、「疲れているし家事をやる時間なんかない」という通勤者と「私が家事を全部やるのが当然と考えないでほしい」という専業主婦(夫)とでお互いに不満が募り、夫婦仲が険悪になるようです…。

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