続く余震への不安。心のケア、GW後は個別支援も必要

社会人が行くなら…熊本地震ボランティアの心構え4か条

2016.04.28 THU


現地に着いてから慌てないよう、事前準備はしっかりと済ませよう。2次災害にも注意が必要。事前にボランティア保険に加入しておくと現地での手続きがスムーズに 写真:sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)
4月14日以降、九州を襲う熊本地震。住宅損壊や地盤変動などの被害が出たほか、相次ぐ余震が復興作業に支障をきたしており、いまなお熊本県内で3万6000人以上が避難所生活を余儀なくされている(4月27日時点)。大型連休を控えボランティアなどの支援を検討する人もいるだろうが、一部ではボランティアや支援物資の配送や問い合わせを控える要請が出るなど、受け入れ体制が整っていない地域もある。地震から半月が経った今、私たちビジネスマンにできることは何だろうか。今後のボランティアで求められることについて、ダイバーシティー研究所代表理事で復興庁復興推進参与も務める田村太郎さんに話を伺った。

「東日本大震災の時とほぼ同様に、仮設住宅での支援や公営住宅など新しい住まいへの移行までまだ数年かかるため、長い支援が必要になるでしょう」と田村さん。

「今回の地震の特徴は、余震が続いていることへの不安から避難者数が多くなっている点です。建物の中にいることが怖い、夜眠れない、といった声が聞かれています。現地でのボランティア活動では、そういった方の生活環境の改善や健康状況の確認など、避難所でのサポートに社会人としての経験を活かしていただきたいです」

顧客の要望を汲み取ったり、業務改善を普段から意識したりしている社会人だからこそできる配慮が重要になるようだ。

「例えば、ボランティアの際に物資の配分や大事な情報の伝達をどうするべきか、気温が上がる時期に食中毒が起こらないようにするにはどうすればいいかなどを、避難所を運営する人とともに考えたり、改善のための作業を行ったりできればいいと思います。また、活動に参加して気づいたことをセンターの人に伝えたり、後日気づいたことをその場でぶつけるのではなく、レポートにまとめて送ったりする『社会人の気配り』に期待したいです」

現地ではゴールデンウィーク期間中はもちろんその後も多くの人が避難所での生活を続けることが予想されるが、ゴールデンウィーク前後でボランティア需要に変化はあるのだろうか?

「ゴールデンウィークが明ける頃には、自宅が片づいた人は避難所から自宅に戻れますが、被害が大きい人は引き続き避難所に残ることになります。その後は、長期のサポートとケースバイケースの個別の支援メニューが必要となってきます。丁寧な聞き取り調査や、個別ニーズに対応できる仕組みづくりが必要です。こうした調査系の活動でも様々なNPOがボランティアやスタッフを募集しているので、よく調べて、自分の力が役に立ちそうなところにエントリーしてもらえればと思います」

ボランティアにもさまざまな種類があり、力仕事が苦手な人でもできることがありそうだ。田村さんに伺った「心構え」を次にまとめたので、これから実際に現地に向かう人や参加を考えている人はぜひ参考にしてほしい。

●ボランティアの心構え


1. 当事者意識を持つ
東日本大震災の時にボランティアに参加した人やボランティアを受け入れた人が、それぞれの視点でまとめたサイトがたくさんある。何も知らない状態で行くのではなく、それらを事前に読んで一通りの注意点を把握しておこう。例えば個人が運営する「復興支援ボランティアにGO!」というサイトでは、ボランティア参加体験レポートをまとめて紹介している。

2. 人が生活している場所に行くという意識を持つ
避難所は自宅に帰ることができない人が生活している場所。家の片づけにしても他人の家におじゃますることになるので、ポロシャツなど襟のついたシャツや無地の綿パンを着るなど、節度のある服装を心がけたい。

3. 必要なものは事前準備して向かう
作業に必要な道具は現地で貸してくれるが、軍手やタオル、筆記用具、靴など基本的なものは揃えて持参しよう。また、宿泊や食事、移動の手配も自分で事前に済ませておこう。

4. 天候不良や予定変更も災害
ボランティアセンターや避難所も、ボランティアの人に気持ち良く動いてもらえるように努力して体制を整えている。ただ、当日の天候不良や被災地の事情で予定通りに動けないことがある。それも災害と考え、苦情や不満を言うことは避けよう。

(篠田悠介/R25編集部)

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