ウェディング、不動産、保険の受け取りも可能に!

オープンな社会に一歩ずつ…“LGBT”対応企業の最前線

2016.06.10 FRI


東京都渋谷区では、同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める「パートナーシップ証明書」の交付が昨年11月から開始。日本でも動きは始まっている 画像/Syda Productions / PIXTA(ピクスタ)
昨年の8月、オリンピック憲章に「性的指向による差別禁止」という項目が盛り込まれたことがニュースになった。国連でも「LGBTの差別禁止」を打ち出しており、国際的には、「LGBT(性的マイノリティー)」を当たり前の存在として認めることが常識といえる。五輪憲章の改正は2020年の東京オリンピックにも影響するため、東京都はLGBTをテーマにした協議会を開催するなど、少しずつ動き始めている。

そんな行政の先を行くように、ゴールデンウィークに開催されたLGBTの祭典「東京レインボープライド2016」は、過去最大規模となるなど、民間の活動はここ数年での認知度の上昇が感じられる。それを証拠に、世の中にはLGBTに特化したサービスが続々と登場している。

■LGBTウェディングサポート「novia novia weddeing」


女性を愛する女性のための情報サイト「Novia Novia」が2011年に立ち上げた。当時は「同性結婚式をしたいと式場へ問い合わせたら、断られてしまった」という人もいたため、LGBTウェルカムな式場やフォトウェディング会社を紹介するサービスを開始。現在までに100組以上のカップルの結婚式を実現したそう。もちろん男性同士のウェディングにも対応。

■LGBTフレンドリーな不動産会社「IRIS」


賃貸の契約をする際、LGBTには不利な面がある。例えば「カミングアウトをきっかけに親と疎遠になり、保証人を頼めない」「パートナーと同棲をしたいが、不動産業者に不審がられる」などだ。しかし、「IRIS」は理解のある不動産屋と提携しているため、契約までがスムーズ。スタッフもLGBT当事者だから、賃貸や同棲の相談にも乗ってもらえる。

■LGBTのための企業情報サイト「JobRainbow」


ビジネスの場ではLGBTであることを隠している人もいる。しかし、受け入れてくれる職場に勤められたら、より自分らしく働けるはずだ。その願いを叶えるために誕生した「JOBRAINBOW」では、企業のLGBT対応に関する口コミ情報を発信。サイトでは企業の求人情報も見られる。ツールとしてだけでなく、転職のきっかけにもなるかもしれない。

■LGBT専用洋服お直しサイト「マダムM」


洋服リフォームを行う「アン・コトン」が、今年8月にスタートするサービス。アン・コトンの店頭カウンターに「妻の代理で…」と男性がスカートを持ってきたそう。しかし、実は本人が着るものだったという出来事をきっかけに、サイト開設を決めたという。ネット上で依頼できるため全国で利用でき、直接顔を合わさずに済むのも魅力だろう。

■業界初LGBT全対応マッチングアプリ「Smatch-R」


今年4月20日にリリースされたばかりのアプリ。これまで「ゲイ専用」「レズビアン専用」のマッチングアプリやサイトはあったが、「Smatch-R」はすべてのLGBTに対応しているため、恋活だけでなく同じ悩みを抱えた友達探しにも活用できる。気になる相手にメッセージを送るには有料プランの登録が必要なため、安心かつ真剣な出会いが期待できる。

■「生命保険」が変化し、同性でも受取人に


これまで同性のパートナーが死亡保険金の受取人になるには、複雑な手続きが必要だった。しかし、去年秋頃から各保険会社が手続きを簡便化している。そのきっかけは、渋谷区が発行し始めた「同性パートナーシップ証明書」だろう。ライフネット生命や日本生命保険では、同性パートナーシップ証明書や同居を証明する住民票を提出すれば、保険金の受取人として認められる。

ようやくLGBTに対してオープンになり始めている日本。無関係とは思わずに、理解や知識を深めておくことが大切だ。
(有竹亮介/verb)

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