高い支持率のウラには巧妙な演出が?

就任以来なぜか安定している小泉内閣支持率のカラクリ

2004.07.01 THU

新聞やテレビの「世論調査」っていったいどうなっているのか――。実は約1カ月前、新聞各紙が実施した世論調査で思わず首を傾げたくなるような珍現象が起こった。

5月下旬に小泉首相が北朝鮮を再訪問した直後のこと。朝日・毎日・読売の3大紙がそろって小泉内閣の支持率などを緊急世論調査したのだが、そのうち朝日と毎日の2紙では、支持率がそれぞれ54%に58%ときわめて高い数値を記録。あの再訪朝によって、支持率が前回に比べて10ポイント近くもアップしたというのだ。

しかし考えてみてほしい。たしか小泉首相って、北朝鮮に乗り込んで25万トンの食料支援まで約束したのはいいが、拉致被害者家族8人の帰国を5人しか実現できなかったり、残る拉致被害者の安否問題も進展させられなかったために、「最悪の結果だ」「プライドがない」とさんざん批判されたはず。実際、3紙の世論調査では、訪朝そのものは評価しても、拉致問題については「成果なし」でほぼ一致していたのである。

では、成果がなかったのに、なぜ内閣支持率はアップしたのか? そこには首相官邸による巧妙な作戦があったという。たとえば、北朝鮮からの帰国後に家族会と対面し、横田滋さんたちから小泉首相が非難されるシーンのテレビ映像。実はあの場面の取材をマスコミに許可したのは首相サイドだったといわれる。つまり小泉首相は、非難される自分を演出することによって、なんとか支持率をアップさせようとしたわけだ。この手法がハマったことは、「成果」はなかったが小泉さんはよくやった、という世論調査の結果でも十分うかがえる。

さすが国民人気が支え、というより、それが唯一の拠りどころである小泉首相。支持率を上げるパフォーマンスはお手のものらしいが、皮肉なのはそれだけ苦労して支持率をアップさせながら、最近の世論調査では年金改革法案によって自分自身や自民党への支持率が急落してしまったということ。参議院選挙中だというのに、支持率をめぐる首相の悩みは尽きない!?

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