サプライズ度DOWN・改革本気度UP

郵政民営化へ一直線の第二次小泉改造内閣

2004.10.07 THU

郵政民営化実現内閣、改革実現内閣と名付けていい――小泉首相は第二次小泉改造内閣発足の記者会見でそう述べた。

小泉首相の内閣改造といえば、直前の数日間は外遊、組閣の一日二日前からは公邸に蟄居して構想を練り、根回し一切ナシで閣僚名簿を発表すれば、派閥均衡を無視した「女性、民間、若さ」がウリのサプライズ人事で政界内外を沸かせてきた。

が、今回も根回しナシのスタイルは変わらぬものの、蓋を開けると民間人0人、女性2人、党の3役も話題性薄く、小泉的華やかさの欠ける人選がかえってサプライズだった。“入閣への踏み絵”とも呼ばれた郵政民営化をはじめとする改革実現最優先の人選が、こうした逆サプライズという結果につながったようだ――小泉首相の片腕、竹中平蔵・経済財政大臣は留任し、郵政民営化担当大臣を兼務。同じく留任の麻生太郎総務相、谷垣禎一財務相と共に“郵政シフト”を敷く。首相の長年の盟友である山崎拓氏は、川口順子・前外務大臣と共に首相補佐官を務め、外交・安保問題に当たる。

一方、妙にサプライズな人事もあった。武部勤氏の自民党幹事長への抜擢である。この人、誰? と思った人も多いだろう。武部幹事長は農水相時代に「BSEの発生源の特定がそんなに大事か」と発言して不信任案を出された人物。特別な実績も知名度もない武部氏の抜擢の理由は、氏が郵政民営化の熱心な賛成者であることと、山崎氏の側近であるという二点。小泉首相にとっては心強い味方であり身内なのだ。

新内閣を派閥別に見ると、森派が最多の5ポストを占め、そんな派閥不均衡に対する党内の不満が政権運営を揺さぶる懸念も見過ごせない。この秋、郵政民営化のほかにも旧橋本派の献金事件、米軍基地再編、年金制度改革などの暴風雨が次々と“新小泉丸”を打つだろう。郵政民営化シフトのクルーが多種多様な嵐から国を晴天の海へと導いてくれるのか。いや、導いてくれなくては困るのである。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト