三位一体改革が議論されているけど…

国会議員と知事ってどっちが偉いんでしょう?

2005.03.10 THU

地方分権に三位一体改革(国と地方の税財政改革)。最近「国と地方」「国会議員と知事」の関係が注目されているが、その国会議員と知事、どっちが偉いか知っているだろうか。

まずわかりやすいのがその地位に対する「なりたがり度」だ。たとえば、石原慎太郎都知事を筆頭に国会議員を辞めて知事になる例はやたらと多く、近ごろでは市長に転身する人もいたりするが、逆に知事から国会議員となる人はなぜかあまりいない。

なりたがる人が多いということは、つまりそれだけ権力が強大ということだ。実をいうと、単純にその権限で比較すれば、知事は国会議員どころか総理大臣よりもエライのである。「予算」の権限はその典型で、国家予算の場合、総理は指揮監督権を持つのみで、編成権は内閣にあるが、一方の知事はちょっとした国の国家予算に匹敵する何兆円もの金を編成し、実際に使う権限も持っている。ダムや各種施設の建設や、万博やオリンピックなどの誘致を決定し、それにお金を使う力が知事にはあるわけだ。

また、知事はゴルフ場の開発や飲食店の営業などの許認可権を持ち、警察官や教員など、その自治体の公務員に関する人事権まで一手に握っている。実際、かつて横山ノック元大阪府知事は「公務員全部、わしの力で何でもできる」と語ったという。

しかしいちばんの違いは、法案づくりにおける権限かもしれない。実は総理は、国会でつくられる法律を拒否したり、自分で勝手につくったりできないが、知事は議会が制定した条例に拒否権を持ち、自分でも条例をつくれるのだ。こうした強大な力もよく知事が大統領に例えられるゆえんで、一国一城という意味では、むしろ大名や殿様。笑ってしまうのは、三位一体改革によって知事の権力がこれまで以上に強化されていく一方、逆に自分たち国会議員の力が相対的に低下することを恐れた自民党が、ここにきて知事の「多選禁止」を検討し始めたことだ。政治家というのは、ホントにわかりやすい人たちである。

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