憲法論議が盛んですが…

「国民投票法案」って何のためにつくるの?

2005.03.24 THU

「国民投票法案」という言葉を最近よく耳にする。新聞やテレビによると、なんでも自民・民主・公明の3党がこの国民投票法案を共同提案するための協議をし、合意すれば、いまの国会で成立する可能性もあるという。

でもこの国民投票法案というのは何のことなのか。言葉の響きからいえば、米国や欧州各国が年に何度かことあるごとに行う国民投票のようにも聞こえる。「国の大切な政策は国民の直接投票で賛否を決めよう」という非常に民主的なあの投票制度だ。

ところがこの法案、どうもその国民投票とは少し違うものらしい。新聞をよく読むとそこにはこう書かれてあるからだ。「憲法改正に必要な国民投票の手順を定めた国民投票法案」。憲法改正? そういえば憲法改正をめぐる議論はここ何年もさまざまな場所で行われてきた。「現憲法はいまの時代にそぐわないから変えるべき」と主張する改憲派、そして「憲法改正なんて絶対だめだ」との立場を取る護憲派、というふうに。つまりこの国民投票法案というのは、端的にいって、現在の憲法を改正するための第一歩となる法案らしいのである。

実は現行憲法では改正要件としてこう規定している。(1)国会の総議員の3分の2以上の賛成 (2)国民投票で過半数の賛成――。しかしその一方で、具体的な手続きを定めた法律、つまり国民投票法はいまだに制定されていなかった。そのため最近の改憲機運に乗じる形で一気に法案成立させようというムードになっているのだ。

もっとも実際には国民投票法案の内容をめぐってまだまだ大モメするのは間違いない。「国民投票で過半数の賛成」というが、だいたいその国民とは20歳以上の選挙権のある人に限られるのか、それとも18歳以上か、というだけでも大問題なのだ。

でもそれは、国民みんなで憲法を考える機会がそれだけ増えるということでもある。憲法の問題は自衛隊などの安全保障だけじゃない。暮らしのさまざまなテーマにかかわる重要な問題なのだ。

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