歴史的圧勝で自民単独過半数

327議席の巨大与党が意味するものって何だ?

2005.09.22 THU

いくら何でも勝ちすぎだろ!と言いたくなるほどの自民党大勝で終わった総選挙――。なにしろ296議席というのは戦後2番目の議席占有率で、自民単独過半数も海部内閣以来15年ぶり。自民・公明を合わせたら、総定数の3分の2(320)を上回る327議席の「巨大与党」になってしまったのだ。

だとすると問題は、この圧勝によって今後の国会がどうなるのかだろう。実は、これだけの巨大与党になればたいがいの法案は思いのままなのだ。たとえば今回の選挙は参議院で郵政民営化法案が否決されたのがきっかけだが、仮に特別国会で郵政法案がまた参院によって否決されたとしても、今度は衆議院で3分の2以上の賛成があるため再議決で成立させることができる。また、自民党の公約である憲法改正に向けた議論を加速させることも可能だ。憲法改正は衆参で3分の2以上の賛成がなければ発議できない決まりになっていて、そのため自民党は民主党とも調整を重ねてきたのだが、これからは与党だけで改正論議を進めてしまうこともあり得るかもしれない。

しかしなんといっても恐ろしいのは、327議席という数の力を頼りに自民党が再び増税政策を打ち出してきたときだ。いや実際、歴史的大勝からわずか2日後の9月13日、谷垣財務相が早くもこんなことを言い出している。2年後にも所得税・住民税の定率減税を全廃させることを意欲満々に語ったうえで、「増税は必要との認識を国民も共有している」――。選挙中は増税なんておくびにも出さなかったくせに、大勝したとたんに増税しようというのだ。

だが、大多数の有権者の賛成票によって郵政民営化法案が今度こそ確実に成立するように、自民党の大増税路線もまた、もう止めることはできない。民主党がどれだけ抵抗したところで327議席の前には無力も同然だからである。与党だけで衆議院の3分の2を占める意味とはそういうことでもあり、良くも悪くも、今後数年間はその現実と付き合わされるのだ。

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