イラク特措法延長か?

サマワで活動中の自衛隊、誰に守られているの?

2005.10.13 THU

軍隊、じゃなくてあくまで“自衛隊”。それがわが国最大の“武力保持チーム”の名称なわけですが、現在サマワの治安維持を担当している豪、英軍が来年の5月をめどに撤退の意向を示したことを受け、政府は展開中の自衛隊の撤退を検討し始めたという。

「よその軍に守ってもらえないと帰って来るなんて“自衛”ができてないじゃん!」なんてイジワル言わずにまずは自衛隊の任務からおさらいしたい。

自衛隊のサマワでの任務は「人道復興支援活動」。その内容は給水、医療、公共施設の修復・建設などの支援を行うことだ。しかし、現地に展開する他の軍は「治安維持活動」もしくは、プラス「復興支援活動」という形の任務を帯びている。この点で自衛隊は例外的な存在ではある。 

さて同地域で、治安維持活動にあたっていたのはオランダ軍(05年3月撤退)、そして豪軍、英軍。ここで「自衛隊=復興支援の係」、「英軍など=治安維持の係」と聞くと、いつも張り付いて守ってもらっていたようなイメージを持つ人もいるかもしれない。しかし、治安維持活動とは平たく言えば「警察の代わり」。だから、担当するエリア内で“自衛隊が攻撃される事件”が起これば、治安の維持という任務の一環として駆けつけてくれるが、それ以外はボディガードを雇ったように、常に張り付いて守ってくれるわけではない。あたりまえだが自衛隊の安全確保は他の誰でもなく、自衛隊自身の責任で行っているのだ。

今回、豪・英軍が撤退の意向を示した理由には、10月に指導を終えたイラク人に警察業務を引き渡し、今後の現地の治安をイラク人が守れる態勢まで整えた、というわかりやすい目標の達成が挙げられる。しかし、日本政府の発表からは、いまだ撤退への明確な区切りが見えてこない。膨大な税金を無駄にしないためにも、そして今回の支援活動の価値を高めるためにも、政府には、はっきりとした決断を望みたい。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト