1円会社のためだけの法律じゃないぞ

「新会社法」は大企業にどんな影響を与えるの?

2006.04.20 THU


5月に施行される「新会社法」。最低資本金の撤廃で「1円で会社がつくれる」「有限会社がなくなる」などばかりがクローズアップされ、「起業しないと関係ない」と思われがちだが、しかし、実は既存企業やサラリーマンにも少なからず影響があるのだ。

「大企業では内部統制システムが厳しくなるので、企業内ルールや決算のチェックなどが増えるかもしれませんよ」と教えてくれたのは、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者であり公認会計士の山田真哉さん。現に、新会社法の施行を見越して社内に法令順守専門の部署を新設し、内部監査人が定期巡回している企業もある。また、これまで口約束で済んだことが、文書化を求められるケースも出てきそうだ。「起業の自由度が広がる一方、その悪用の可能性もあるので対外的な情報開示が進みます」と、弁護士の北岡弘章さんも言う。

ただ、単に社内の締め付けが厳しくなるのではなく、M&A(企業の合併・買収)がやりやすくなるなど、これまで商法では認められなかった提携の方法や選択肢が広がるというメリットもある。

自分の会社が買収されるのでは? と不安を抱く人もいるだろうが、「買収されやすくなるし、しやすくもなる。イーブンですよ。大企業の場合、過去約10年間で商法の部分改正が繰り返されました。ツギハギだらけだった会社法を条文の並びから整理し、一本化したのが今回の『新会社法』。変わってきた経済界の実態に、法律が歩み寄ったかたちなのです」(北岡弁護士)

また、経営コンサルタントの泉田豊彦さんは「企業間の競争が激化することで評価がシビアになり、より仕事の中身が問われます。やる気がある人には良いけど、のらりくらりやっている人には厳しいでしょう」と、新会社法の影響を端的に語る。

つまり、新会社法はサラリーマンにも無関係ではないのだ。これを自覚するかしないかの差が、あなたの今後のキャリアに何らかの影響を及ぼすかも!?

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