e-Japan戦略から5年たちましたが

日本が世界最先端のIT国家になれていない理由ってなに?

2006.04.27 THU

森前総理がIT革命を「イット革命」と言いまちがえて失笑を買ったのは2000年の秋だが、同じころ、政府が「e‐Japan戦略」というのを発表し、「5年以内に世界最先端のIT国家になる」との目標を大々的にぶちあげていたのを知っているだろうか。

政府の考えた世界最先端のIT国家になるための重点政策とはだいたい次のとおり。1.2001年に全国民が安価にインターネットに常時接続できるようにする。2.02年までに電子商取引の制度基盤と市場ルールを整備する。3.03年までに電子政府を実現する。4.05年までに米国水準を上回るIT技術者を確保できるように人材育成を強化する。5.同時に超高速アクセスが可能なインターネット網を整備する――。

あれから5年。じゃあ日本は「世界最先端のIT国家」になったのか。そのへんについて総務省のお役人に内緒で聞いてみると、苦笑いして本音をこう語ってくれた。「ネットワークのインフラ整備や利用者のレベル、それにITマーケットの分野では世界最先端に近いと思いますが、電子政府や人材育成となると、正直言って『うーん…。まだまだかな』という感じですね」。

そう、たしかにインフラ整備をみると、日米韓の3カ国の比較で日本はADSL人口で1位、ブロードバンドの人口普及率でも米国を上回り(03年データ)、この点では目標を達成している。だが、教育分野では学校内のLAN整備率が5割にも満たないなど目標達成にはほど遠く、電子政府にいたってはまさに「まだまだ」なのだ。政府は手続きの90%以上が電子化されたというが、たとえば住民票の場合、申請書はネットを通じてできるのに写しは窓口まで受けとりにいかなくちゃいけなかったりと、本末転倒なものがすごく多いのである。

おりしもこの3月、省庁ごとに申請システムが違うなど、電子政府にも縦割り行政の弊害がでていることが新聞紙上で報じられたばかり。インフラだけ整えてもこれでは宝の持ち腐れじゃないの!?

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