松坂獲得のための20億円の税金も

安倍さんが給与30%返納「国庫」ってどこにあるの?

2007.01.25 THU

「俸給3カ月分、国庫に返納したいと思います」。安倍首相がこんな発言をしたのは昨年12月のこと。タウンミーティングのやらせ問題がどんどん大きくなっために、困った安倍さんが自分の給料を国庫に返すことで責任をとり、騒動を沈静化しようとしたのだ。

とはいえ、いまさらこの問題を蒸し返そうというのではない。じつはこの発言を聞いて以来、気になっていることがひとつある。それは、安倍さんが給料3カ月分を返納するという「国庫」はどこにあるのか、ってことだ。国庫というからには金庫、いわばとてつもなくデカい国の金庫がどこかに置かれているに違いない。でも、そんな話はこれまで一度も聞いたことがないのだ。

じゃあ、いったい国庫はどこにあるのか。そもそも、そんな巨大な金庫が本当にあるのか。そこで財務省に聞いてみると――。

「たしかに、明治時代には国庫金を日本銀行に設置された金庫で管理していたことがあり、その金庫が『国庫』だったということもできます。しかし、現在は金庫で国庫金を管理することはおこなっておらず、国庫金は日本銀行本店に置かれている政府預金に計上されています。ですから、『国庫』は日本銀行にあるともいえますね」

つまり、安倍さんの給料は国の金庫に返されるのではなく、たんに日銀の政府口座に電子的に計上されるにすぎないらしい。ちなみにわれわれの税金も必ずこの国庫に入る。たとえば先日、松坂の交渉権獲得のためにレッドソックスが西武球団に支払った約60億円に約20億円の税金がかかるというニュースがあったが、その20億円も金融機関や税務署、日銀の支店を経由し、日銀本店の政府預金に計上される。そして、そのお金はおもに各省庁の会計課長によって引き出され、国のために使われるのだ。

なんだか軽く嫌な気分になってくるが、考えてみれば、国庫金は政府の資金というより、ほんとうは国民のために国が使うお金のはず。「国庫」とは本来、みんなの金庫であるべきものなのである。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト