民主党も3年前から創設を提案

「子ども省」構想で少子化対策はどう変わる?

2007.02.08 THU



写真提供/時事通信
いじめや少子化など子どもをめぐる問題が山積するなかで、政府がやっと重い腰を上げた。少子化対策の目玉として、「子ども省」を創設する構想が具体化しつつあるというのだ。

なぜ「子ども省」なのか。その理由はいたって簡単。少子化対策は内閣府がとりまとめているが、内閣府は予算を持たないので自分たちではできない。そのうえ各省庁ごとに子どもに関する政策もバラバラなので、ちっとも対策が進まないからである。

実際、子どもをめぐる行政サービスの現状はひどいありさまなのだ。たとえば子どもに何か問題が起きた場合、学校内でのことなら文部科学省だが、保育園は厚生労働省、幼稚園はまた文科省、人権問題や事件性があったら法務省や警察庁というややこしさ。子育て支援策にしても、出産一時金などは厚労省で、子育て支援税制は財務省・経済産業省・文科省・内閣府。女性の継続就労や再就職支援にいたっては、文科省・厚労省・経産省・農林水産省・内閣府の5省庁がかかわってくるという具合――。

こんな“縦割り行政”で子どもの問題にちゃんと向きあえるはずがない。そこで、ようやく子どもや家庭について包括的に考える省庁をつくろうという構想がでてきたわけだ。事実、たとえばドイツには「家庭省」、ノルウェーにも「児童家庭省」があり、2年前には韓国も「女性家庭省」を創設。そして日本でも、すでに3年前から民主党が「子ども家庭省」の創設をうたい、子どもに関する政策を一元的におこなうべきだと主張していたくらいなのである。

考えてみれば、政府の少子化対策は90年代から空振り続きだった。最近の柳沢厚労相の「女性は産む機械」発言でもよくわかるが、もともと政府の対策は子どもや働く母親のためというより、国のために出生率を上げようと発想。でも、少子化対策とは子どもの立場でものを考えるということであり、働き方の改革でもある。「子ども省」はもちろん必要だが、政府はそのへんをもう少し考えるべきでは…。


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