軍隊がない中米のワンダーランド

「コスタリカ」に政治と平和を学んでみた

2007.09.13 THU



写真提供/AFLO
最近、コスタリカのことがよく話題になる。中米のコスタリカは人口430万人、九州と四国を合わせたくらいの小さな国で、5年前の日韓W杯に初出場したことで有名になり、また映画『ジュラシックパーク』の舞台となった自然豊かな国としても知られている。

でもなんでコスタリカなのか。じつはこの国が有名なのはサッカーや自然だけではない。日本も学ぶべきある特色を持った国として、もともと世界的に有名だったのだ。

その特色とはまず、世界でも稀な「軍隊を持たない国」であるということ。コスタリカでは1948年の内戦後、何千人もの犠牲者をだした反省から軍備放棄を宣言。憲法で常備軍を持たないことを規定し、1983年には非武装中立宣言もおこなっている。しかも、その軍隊の廃止を提唱したのは内戦に勝った指導者たち――。戦争に負けたために軍備放棄をうたい、そのうえ実際には自衛隊という「軍隊」を持っている日本とはそのへんが少し違うのである。

もうひとつはその独特の選挙制度。コスタリカの国会は一院制で、60人弱の国会議員によって成り立っているが、地元と議員の癒着関係を防ぐため、なんと国会議員の2期連続の立候補を禁じているのだ。つまり、せっかく国会議員になっても4年の任期を終えたら次の1期は立候補できないというわけで、大統領でも8年以上の間隔を開けなければ再選できないのだという。

ちなみに、日本の選挙にもこれをヒントにした「コスタリカ方式」というのがあるが、それはただ、同じ政党の2人の候補者が選挙ごとに小選挙区と比例区で交互に立候補するというだけ。ずっと議員でいるための日本と、続けて議員になれないようにするコスタリカのやり方では根本的な考え方がまったく違うのだ。そういえば、憲法を改正して自衛隊を軍隊にしようと主張してきたのが安倍さんで、その安倍政権下で問題になっているのが「政治とカネ」。国によって事情は違うが、やっぱりいいところは学ぶべきと思うのである。


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