控除トカ、相続トカ…

最近周りでよく聞く“事実婚”結婚との中身の違いは?

2007.11.08 THU



写真提供/AFLO
籍を入れぬまま8年にもなる彼女との同棲生活。周りの人には冗談で「内縁の妻です」なんて紹介してますが、これっていわゆる事実婚?

「いえ、何年いっしょに暮らしても同棲は同棲です。事実婚には、本人たちに『籍は入れていないけれど自分たちは夫婦なんだ』という意識があって、外の人たちにも『あの2人は夫婦なんだ』という認識があることが必要です。それさえあれば半年でも1年でも事実婚は成立します」とは結婚・離婚問題に詳しい弁護士の太田宏美先生。

結婚と事実婚の法律的な違いとは?

「生まれた子供が嫡出子になりません(非嫡出子の親権は母親。相続分は嫡出子の2分の1)。また内縁の妻には、特に遺書でも残さない限り、相続権がありません」

うーん、なかなか厳しい。

では結婚と事実婚の税制や社会保障での違いは? 税理士の依田敏さんによると。「婚姻の届出をしていて、奥さんの収入が年間103万以下の場合、『配偶者控除』といって年間38万円の所得税控除が受けられます。また、戸籍上の妻は、相続税の税額軽減や、贈与税の配偶者控除もありますね」

事実婚控除が受けられないのか…。一方、健康保険や厚生年金などの社会保障制度では事実婚でも配偶者とみなされるが、その手続きは非常に面倒だとか。

「事実婚で困るとしたら、例えば生命保険金。戸籍も入っている“妻”ならすんなり受け取れますし、控除も受けられます。内縁の妻だと、受け取りの資格を証明しなくてはいけません」。
※現在、内縁の妻を夫の生命保険の受取人にすることはできません。

そもそも内縁関係の証明も大変そう。

「確かに。証言だけではダメなんですよね。裁判では例えば『続柄に妻と書いた宿泊カード』や『親戚を集めた食事会を録画したテープ』など書類や記録として残ったものが必要になります」(前出・太田先生)

あえて事実婚を選ぶなら、いざという時パートナーが困らないよう遺書を残しておくのが愛かもしれません。


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