ポスター制作自体がすでに選挙運動!

いったい誰が作っているの?「選挙ポスター」制作ウラ事情

2009.07.16 THU



ヒムロイサム=写真photography ISAMU HIMURO
東京都議選も終わり、麻生首相もついに衆議院の解散を決断。総選挙は8月30日に行われる模様で、各候補者もいよいよ臨戦態勢に突入してきたが、選挙になると街で目につくのが選挙ポスターだ。あれって、どうやって作っているのだろうか? 菅直人民主党代表代行ほか、様々な候補者のポスター撮影に30年以上にわたって携わってきた写真家の鈴木恒一氏に聞いてきました。

「私が選挙ポスターにかかわるようになったのは、1976年のこと。当時、私は広告制作会社に勤務していたんですが、ある日の夜、会社に菅直人さんから『今度、選挙に出馬するから写真を撮ってほしい』と依頼があり、それ以来、彼の選挙ポスターを手がけています。菅さんと私は高校時代の同級生なんです」

国会議員の選挙ポスターといえば、党が仕切って大手広告代理店を使ったりして大がかりに行うのかと思いきや、実はそうでもないらしく、「通常、選挙ポスターの作成は議員の事務所が個々にやっていて、撮影やデザイン、印刷などは地元の知り合いに頼むケースがほとんど」(鈴木氏)という。出馬する選挙区の人に仕事を依頼すれば、その人やその周囲の票を期待できる。政治家にとっては選挙ポスターの発注自体が選挙運動に結びついているようだ。

では、選挙ポスターには、どんなセオリーがあるのだろうか。

「私が一番思うのは、特定の人ではなく一般の人の心に沁みるかどうか。たとえば、厳しい表情よりも気持ちのいい笑顔が重要。菅さんにも、最初の数年間は笑顔の練習をしてもらうようにお願いしていましたよ。また、文字にしてもデザイナーの方にお願いすると、候補者名の文字が小さくなることが多いんですが、できるだけ大きい方がいい。おじいちゃんでも読めなくちゃいけませんし、他の候補者のポスターと並べられても目立たなければなりませんから」

ちなみに顔の表情は経験を積むことによって迫力が増す。選挙ポスターも現職有利の傾向があるようだ。


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