めくるめく女子生態学

第11回 母性本能をくすぐる男って?

2009.12.03 THU

めくるめく女子生態学


赤ちゃんは、ビジュアルと仕草で自らのかわいさをアピールするのだそう。おっぱいを飲むときもただ一心に吸っているわけではなく、母親の様子をうかがいながら、かわいげに飲むんだそうです。うーん、お見事!

“母性本能”なんてない!? 女子に母性が宿るという神話



世の中には、ちょっと頼りない男性に“母性本能をくすぐられる”女性がいますよね。

でも、“母性本能”って本来、子どもに向けられるはずのもの。そこらの男子にまでくすぐられちゃうなんて、イマイチ納得できません。そこでまずは、“母性本能”の正体を解明すべく、東京家政学院大学家政学部の吉川晴美教授に聞きました。“母性本能”って、いったい何なんでしょう?

「子どもを愛し、守り、養育する。母親としてのこういった行動を、世間的には“母性本能”と呼びます。男性に対して優しく、面倒見のいい女性は“母性本能が強い”といわれたりもしますね。しかし、学術的な意味での“本能”とは、生物学的に生まれながらに持っているもの。そういう意味では、そもそも“母性本能”というものは存在しません」

“母性本能”って存在しないんですか!? いきなり出鼻をくじかれました…。でも、たいていの女性は出産して母親になると、わが子を溺愛しますよね?

「妊娠・出産後のふれあいの中で赤ちゃんへの愛情は生まれますし、弱い者を守らなければ、という母としての使命感も生まれます。でも、これは“愛されるための本能”のようなものを備えて生まれてくる赤ちゃんに誘発されてのこと。赤ちゃんは生きるために自分のかわいさをアピールし、上手に母親の注意を促します。母親は、赤ちゃんとふれあううちに愛してしまう仕組みになっているんです」 赤ちゃんのかわいさ、恐るべし!! では、なぜ“母性本能”というコトバが、こんなに広く流布しているんでしょう?

「昔は男が外で働き、女が家で子どもを育てるのが一般的な家庭のスタイルでした。そういう歴史もあって、女性には生まれながらに無償の愛が宿ると信じられてきたのでしょう。“母性本能”という思想は、ある意味、男性の願望の表れですね。ただし、男性も奥さんの出産に立ち会うことで“わが子”という感覚が強まり、その後の子育てがスムーズになると聞きます。世間的な意味での“母性本能”は、女性にも男性にも生じるものなんですよ」

なんと! “母性本能らしきもの”は、男性にもあるんですね。うーん、人間って複雑。というより、女子だけでなく男子も虜にするなんて、赤ちゃんの“愛されるための本能”がすごすぎます。

男子の皆さんは幻の“母性本能”に期待するより、赤ちゃんの愛され技を学ぶべきかも?
元祖“母性本能をくすぐる男”・太宰治先生の生誕100周年を記念して出版されたこの本には、先生の名言や生き方、女性遍歴についての情報がぎっしり。映画化された『ヴィヨンの妻』などを観ても、先生の“母性本能くすぐりテク”が学べるかもしれません 『はじめての太宰治』(イーストプレス)

“母性本能”をくすぐって女子にモテよう!



いつの世も、女子の間では“母性本能をくすぐる男”が人気。熱烈に求める感じじゃなく、「なんだか放っとけなくて…好きになっちゃうんだよね」的な、抗えない感じがまた本能っぽい(?)んですよ。どうしたら“母性本能をくすぐる男”になれるの?

「世間的にいわれる“母性本能”とは、赤ちゃんの行動に対する母親のリアクション。弱い赤ちゃんは生き抜くために、“愛されるための本能”のような容姿や仕草などを備えて生まれてくるんです。それを備えた男性=“母性本能をくすぐる男”だとすると、彼らは自然に女性から愛される人種なんです。それを身につけるのは相当な高等テクですよ」

こう教えてくれたのは、『困ったオンナを黙らせる技術』などの著書を持ち、女性心理にも詳しい心理学者・植木理恵さん。そこをなんとか…!!

「才能があるのに世渡り下手、有能なのにちょっと抜けたところがある…など、偏ったところに突出した興味・関心があって、それ以外がおろそかになっているのが“母性本能をくすぐる男”の特徴。ピカソや太宰治などは、年をとっても若い女性の心をくぎ付けにした、歴史的にも有名な“母性本能をくすぐる男”です。彼らほどの才能を一般の男性に求めるのは酷なので、まずは大きい夢を語るところから始めてはどうでしょう? ただ女性に甘えれば母性本能に訴えられると考える男性が多いようですが、これは大間違い。頑張っているのにうまくいかない、甘えることすらままならない、そういう男性を女性はサポートしたくなるんです」 “だめんず”を渡り歩いてきた私としては、その意見に激しく同意! となると、世にいう“ヒモ”な男子も、“母性本能をくすぐる男”?

「赤ちゃんと一緒で、生きるために彼らも必死。広い意味ではそうかもしれませんね。でも一般の男性にとっては、ヒモになるのも母性本能をくすぐるのも超難題。普通に仕事がデキる男になったり、お洒落をしたり、カラダを鍛えたりする方がよっぽど簡単だと思いますけど…」

うーん、女子の本能に訴えかけるテクさえあれば、努力なしでモテモテかと思いきや、そううまくはいかないみたいですね。男子の皆さんには、仕事やカラダづくりなど正攻法で頑張ってもらいましょうか。 本能じゃなかったという点には驚かされましたが、
“母性本能”という女子生態学らしいテーマで
締めくくれたことに大満足です。

最終回まで読んでいただいて、
少しは女子のことが理解してもらえたでしょうか?

皆さん、最後までお付き合いありがとうございました!
またお会いできるのを楽しみにしています。

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