新春スペシャル! 伝説のネット事件簿

hanage、先行者、鉄腕DASH…  時代の映し鏡 「チェーンメール」編 

2010.01.04 MON

噂のネット事件簿


これが中国4000年の技術を結集させた「先行者」大暴れの瞬間だ! ※この画像はスクリーンショットです
「口裂け女」に始まり、「志村けん死亡説」「ピアスの穴から白い糸が出て、それを引っ張り、切れたら失明」など、都市伝説は昔から現れては消え、形を変えて人々の心に忍び込んでくる。

 そんな都市伝説だが、1990年代後半は人々が使い始めたばかりの新たなるコミュニケーションツール「電子メール」によって爆発的に広がった。いや、厳密には「都市伝説」ではない。「なにかと伝えたくなる面白いネタ」であり、これぞインターネットの情報伝播力を人々に知らしめたと言っても過言ではない。チェーンメール隆盛の1999年頃の「名作」を紹介しよう。

【hanage】
 これぞ、「ザ・チェーンメール」の王道だろう。これは「痛みの統一単位であるhanageが生まれた!」 というニュースである。多くの人に送られてきたメールには「国際標準化機構(ISO)によれば、1ハナゲの定義は『長さ1センチの鼻毛を鉛直方向に1ニュートンの力で引っ張り、抜いたときに感じる痛み』」と書かれてあった。

そして、もっともらしい説明が続く。「永井花外・室蘭市立医科大学助教授が、二年前、鼻毛を鉛直方向に抜いたときの痛みに性別差や個人差が全くないことを偶然発見した」「これまで、痛みについてはその程度を示す明確な数値がなかった」とあり、さらに「ソファからあわてて立ち上がってテーブルの角にすねをぶつけた時の痛みは12~13ハナゲ」と具体例まで提示した。元々は「やゆよ記念財団」というホラだらけのニュース風な読み物を掲載するウェブサイトに書かれたものだったのがチェーンメール化し、今や「伝説」となっている。

【ドラえもんの最終回】
 ある日、のび太が帰ってくるとドラえもんが動かなくなってしまった! バッテリー切れである。バッテリーを換えるとこれまでの記憶が消えるとドラミちゃんから聞かされたのび太は、その後猛勉強をし、天才ロボット工学者となり、記憶が残ったままのドラえもんを見事復活させる。このストーリーは2005年に同人漫画として発売され、1万3000部を売るヒット作に。ただし、正規のドラえもんの販売元である小学館は認めていない。

【先行者】
 時はホンダが二速歩行ロボットASIMOを開発した頃。「ASIMOよりもすげーよ!」と各所で大騒ぎとなったロボットが中国の大学が開発した「先行者」である。中国4000年の粋を尽くしたこのロボット、「コマネチ」をしてから股間からキャノン砲をぶっ放すというムチャクチャっぷりに皆大笑いしていた。

【鉄腕DASHからのお願い】
「突然ですが、メールでどこまで届くかのテスト中。鉄腕ダッシュというテレビ番組の実験です。鉄腕DASHがどこまで届くか実験中!9人に送って下さい。これは本物です。国分太一チームです。よろしくお願いします。署名をして、この文章をこのまま次ぎの友達に!」――明らかにチェーンメールな内容である。だが、当時の鉄腕DASHは「自転車のペダルを漕がずに海まで行けるか」や「3000円でどこまで行けるか」といった「実験モノ」が多かったため、ネットリテラシーの高い人がさほどいなかった当時は皆ひっかかったのだ。

 今考えるとどうしてこんなことで盛り上がっていたんだ? と首をヒネりたくなるかもしれないが、当時の人々はネットという新しいテクノロジーを手に入れ、熱狂していたのだ。かわいいでしょ?

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