ビジネスマンを襲う現代病

第2回 慢性的な下痢…実は過敏性腸症候群?

2010.03.10 WED

ビジネスマンを襲う現代病


「また、下痢が起こるのでは?」と心配することがストレスになり、それが腹痛や下痢を悪化させる。そんな悪循環に陥ることも…

腸が痙攣(けいれん)して固まらないまま便をスルー



通勤途中に下痢になって慌ててトイレに駆け込む、大事な会議の前に限ってお腹が痛くなる。そんな経験はみなさんもあるのでは? 実は、慢性的な腹痛や下痢を繰り返すのには理由があるそうです。『ビジネスマンの心の病気がわかる本』の著者であり、横浜労災病院 勤労者メンタルへルスセンター長の山本晴義先生に話を伺いました。

「それは過敏性腸症候群(IBS)という症状ですね。トイレがない場所に長時間いられず、各駅止まりの電車にしか乗れないことから“各駅停車症候群”ともいわれています。このIBSは主にストレスが原因で、腹痛や下痢などを繰り返します。症状としては下痢型・便秘型・交代型(下痢と便秘を繰り返す)の3つがあり、男性は下痢型、女性は便秘型が多い傾向があります。なによりやっかいなのは、IBSは検査をしても腫瘍や炎症などの異常が見つからないことなんです」

2009年に島根大学医学部が2万人を対象に行った調査では、20~79歳の男性のうち下痢系のIBSの患者が8.9%、年齢別では20代がもっとも多かった。しかも、IBSの人のうち約6割が「自分の症状は病気ではないと思う」と答えたとか。う~ん…。検査をしても異常がないのに、なんでお腹が痛くなるの? 「人間の腸は自律神経によって調整されています。過度なストレス状態になると、この自律神経のバランスが崩れて腸が正常に動かなくなるんです。便は腸の筋肉が伸び縮みを繰り返して肛門まで送られるのですが、下痢の場合、ストレスで腸が細かく痙攣(けいれん)して、腸が水分を吸収できないまま急速に便が通過してしまう。逆に便秘は、腸の中に弁のようなものができ、便の通過を妨げてしまうんです」

主な原因はストレスだから、会社が休みの日や遊んでいる時などは症状が治る。しかし、いざ会社に向かうとなると、腸にストレスがかかり、通勤途中などでお腹が痛くなる…。

「いちばんの対処策は原因となるストレスを減らすことです。また、不規則な時間の暴飲暴食も原因のひとつ。IBSの人は食べるとお腹を壊すと思って、朝食を抜く人が多い。その代わりに夜はたくさん食べる。これだと睡眠中に腸が休まらないので、逆効果なんです。朝は余裕をもって早めに起き、ゆっくりと食事をして、排便してから出社するのがいいですね」

なるべく、リラックスする時間を作り、生活習慣を改善する。当たり前のことですが、日常から心がけることで正常な腸をキープしたいもんです。 ご自分の体の気になる症状、または知っておきたい現代病がありましたら右下の投稿ボタンからおねがいします

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